第9話 エピローグ
「おはよー。お父さん、お母さんが家族内チャットで今日は家事はしません宣言し始めた。」
娘が部屋から降りてきたかと思うと、そうボヤいてきた。家族内の連絡事項はスマホのチャット機能でやり取りしているので、それは俺も見た。
「前々からそんな予感してたから大丈夫だよ。それに日付変わったと同時に新作を奪いに来たからね。作り置きもあるようだし、どうにかなるさ。」
「今日はお父さんの作品の発売日前日だもんね。本当にお母さん、お父さんの作品好きだよね…。」
「まぁねぇ。お母さんにプロポーズした時、『私に作品を真っ先に読ませてくれるって約束して!』って言われたからね。」
妻である小春さんとは、新作発売日前日以降であれば読んで良いと結婚する時に約束している。もちろんネタバレをネット上にあげるのは禁止だ。
「ハハハ…お母さんらしい…。妹弟達はまだ寝てるだろうから朝食作り手伝うね。」
今年、中校生になった娘は呆れたように言うと、俺と一緒に朝食の準備を始める。すると、2Fの寝室からバタバタと階段を駆け下りる音が聞こえてきた。
「ね、ねぇ!!この話って…!!」
顔を真っ赤にした愛しい妻が目の下にクマを作った状態で現れた。さては、一晩中読んでたな?
「おはよ。あぁ、気付いた?」
そう、結婚15年目の節目の今年。新作のタイトルは……『こんばんは、ストーカーさん。』。少し脚色されているとはいえ、俺と妻との出会いの話である。
これで本編は以上になります。これ以降も番外編としてちまちま投稿しようかと思うので宜しければ、ブックマーク登録お願いします!気に入った方は感想や☆評価もお待ちしておりますm(_ _)m
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