第2話 差し入れの主は?
かなり短いけどご容赦下さい(汗)
それ以降も私の帰宅が遅くなった時は必ず背後に男の姿を確認することが出来た。不思議な事にいつもいつから現れるのかも分からない。しかし、彼はそれ以上接触するようなことも無かったので放置することにした。
ある日、残業ばかりで体調を崩してしまった。ちょうど金曜日だったので、1日だけ有休をとって金~日曜日までの3日間、家に引きこもって休むことにした。
「今はネットで何でも届けてくれるから便利よねぇ…。本当に感謝だわ…。」
残念ながら実家は遠方だし、近くに住んでいる兄と親友夫婦は旅行中なので看病に来てくれる様な人はいない。その為ネットでレトルト食品等を注文し届けて貰っていた。
私がベッドで横になりウトウトしていると、玄関の扉のドアノブが動く音がした。
「あれ?10分前にお願いした物がもう届いた?」
室内からインターフォンのカメラで外を見るが誰もいないようだ。念の為、そっと扉を開けると何かが入ったビニール袋が取っ手の所にぶら下がっていた。ビニール袋の中身を見ると、お粥のレトルトと栄養ドリンク、それと綺麗な字で書かれた手書きのメモが入っていた。
『連日残業お疲れ様でした。早く元気になりますように。』
ふと、この差し入れしてくれた人の候補として、いつも夜に現れるあのストーカーが浮かび少しゾッとしたが、もしかすると職場の人かもしれないと思い、有難く頂戴することにした。
しかし、職場復帰した後、さり気なく職場の人にこのメモの字の人に心当たりは無いか聞いてみたが、社内に該当者はいなかった。
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