緑男
喧嘩の絶えない両親。家に居辛いのがずっと続いていて、ちょうど友達の家でお泊まり会をすると言うので飛びついた。深夜になっても僕らは眠れなくて、誰かが提案した。「近くに廃遊園地があるだろう?肝試しに行こう」メリーゴーランド、観覧車、ジェットコースター……特に珍しくもないし幽霊も出ないしつまらないな…。そう思ってアトラクションを回っていくうちに、一人また一人と友達の数が減っていく。気がついたら僕だけ。怖くなって出口に戻ったら、そこに元の世界はなく、雑多な市場、汚い犬、むかし図鑑で見た古い飛行機があった。それから、門番と名乗る瘦せぎすの大男が僕に向かって言った。「僕は『緑男』。ここは、棄てられたもの・要らなくなったものの世界だよ。君のご両親はね、君のことがーー」
書き途中
2017/09/04 16:43