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雨と涙

作者: アンブレラ

傘を差します

ほら雨からあなたを守ることから出来ました

感謝なんて要らないんです

私はただあなたが濡れなければいいんです

雨などに濡らされなければそれでいいんです


あら、肩が濡れてしまってますね

いけませんよ、肩を濡らしたら

もっとあなたの方に傾けてください

私のことなどいいですから


なぜ、私を抱き寄せたのですか?

私は濡れていますよ

雨に当たりすぎましたよ

どうしてあなたはそんな私を抱きしめるのですか


ほら傘を差さなくては

これ以上濡れてはいけません

ほら離れてください

これ以上濡れてはいけません


手を繋いで欲しい?

手が濡れてしまいますよ

同じ傘に入ってほしい?

それではあなたが濡れてしまいます

私に濡れないで欲しい?

私はこれでいいんですよ

あなたさえ濡れなければ


どうして泣くのです?

私は幸せですよ

あなたのために傘を差せたなら、それで

あなたを雨から守ることが出来たら、それで


だから泣かないでください

私のせいで顔を濡らさないでください

ほら雨ももう止んでしまいましたよ

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― 新着の感想 ―
[一言]  どこか哀しいようでもありながら、とても優しさを感じる物語だと思いました。  胸がいっぱいになる想いでした。  応援しています。
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