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LOST LIFE NEW GAME  作者: HAMR
2/2

プロローグ。 後

おはようございます!

または、こんにちは!

または、こんばんは!


忙しくてすいません…


ですが、小説の方はゆっくり見ていってください!


誤字脱字はなるべくなくすように努力しているのですが、やっぱり出てきてしまうんですよね。

その点はご容赦ください!

「お母さん!お父さん!」


爆風で、コンビニのガラスの破片は粉々に砕け散り、俺たちへ向かって飛んできた。

だが、そんな事を気にしている暇などない。

伽奈乃は、すぐにガソリンスタンドへと駆けた。

俺は…何が起こったのかすらわからない。

呆然と立ち尽くしていた。

告白しようとして…、そして大爆発が起きて。

ガソリンスタンドには、まだ俺たちの両親が……居る…。

母さんと父さんが…


「ああああああああああああああああ……ふざけるな!」


俺は嘆き、叫んだ。

足は次第にガソリンスタンドの方へと向かって走っていた。

ーー母さん、父さん…どうか生きててくれ!

俺は、奇跡を信じた。

伽奈乃の両親が…俺の両親が生きていてくれている奇跡を。



だが、この世界は俺たちに味方などしてくれなかった。

ガソリンスタンドに到着した俺は、焼けただれた伽奈乃の両親を、俺の両親を見た。

それはもう酷い、誰なのか認識するのもやっとなぐらいに全身が…顔が滅茶苦茶だった。


「何でだよ…何でなんだよ!

何か俺たちの両親が悪いことをしたのか?なぁ、したのか!?」


誰に向けるのかもわからないその嘆きの言葉は、虚空に消えていった。


「ね……ねえ…ひ、え……」


この声の主は、聞いた瞬間わかった。

かなり変わってしまっているけれど、15年間欠かさず毎日聞いてきた声だ、忘れる訳がない。

ーー母さんだ。


「か、かあさん…生きて…」


いたんだね、と言葉を紡ごうとするが、上手く声が出ない。

代わりに、溢れんばかりの涙が流れ落ちた。


「い…やね、この……子った、ら…弱…気な、こと…言っちゃ……って」


言葉に出さなくても伝わったのだろう。

母さんは少し笑ったような気がした。

俺は母さんを抱きしめた。


「そん、な…弱、気な…ひ、えに…最……後に、言っておく……ことがあ、るの」


「何が最後なんだよ!最後じゃない。これからも一緒に暮らすんだよ!家族仲良く3人で!伽奈乃たちも誘って…また一緒に今日みたいに……ピクニックに行こうよ」


「あ、のね……あな…たが…うまれ、て…来てくれて…ほんと…うに、母さん…うれし……かった」


俺はなんとか返答しようとするが、涙でそれどころじゃなかった。

一生分泣き尽くすのでないかと言う勢いで涙が流れ落ちた。

そして嫌だが、悟ってしまった。

次の言葉が、母親の…

ーーー『並樹 美奈子(なみき みなこ)』の最後の言葉になると。


「いま…まで、あり、が……とう。

かな…の、ちゃ……んを…たい…せつに、ね…」


「わかった」


今でさえも何故俺がここでわかったと答えたのか、わからない。

だが、その返事を聞いて母さんは「ありがとう」と答えた気がした。

この言葉を最後に、母さんは息を引き取った。

俺は、俺たちは、ひたすら泣いた。

体から水分が全て無くなるのではないかと、思えるくらいに泣いた。

この事件、何故爆発が起こったのか…

それは未だに謎だ。

静電気がガソリンに引火して爆発した、と警察の人たちは言っていたが、静電気でこんな大爆発が起こるのだろうか。

大爆発が起きるとか言う前例を聞いたことがない。

まぁ過ぎてしまったことにそこまで拘っても仕方がない、と俺は思った。

だって、俺たちの家族は『戻ってこないのだから』…。


〜〜〜〜〜〜〜〜


そうか……そんな選択肢もあったんだ!


「くん!……えくん!……火鴉君ってば!」


「ん?ああ、なんだ」


「どうしたのぼーっとしちゃって」


「なぁお前は、伽奈乃は、母さんと父さんたちともう一度会いたいか?」


答えは分かっているのだが、確認を取ってみる。

まぁ、伽奈乃なら


「会いたいよ…あんな終わり方いいわけがない」


と、返してくるのは目に見えていたのだが。

よし、決めた。


「なら俺…LOST LIFE NEW GAMEに入ってくるよ、そしてクリアする。

そして、伽奈乃をまた家族に会わせてやる」


「え…まさか入るつもりなの?」


「入る、俺だってあんな終わり方は嫌だ。

さっき伽奈乃にあの事件があったことを無くしたいって言われて決心がついたんだ」


そう、あんな終わり方など酷すぎる。

待ってろよ、母さん父さん。

生き返らせたら、耳が潰れるくらいに話してやるからな。


「ダメだよ、そんなの…」


「なんでだよ!伽奈乃だって会いたいんだろ!?」


「会いたいよ、だけど!LLNJっていわゆるデスゲームなんでしょ!?

そこでもし、火鴉君が死んじゃったら…私耐えられない。

また家族を失うなんて嫌…」


そして、伽奈乃は言葉を続ける。

それは流石の俺でも、予想していなかった言葉だった。


「火鴉君が入るなら私も入る(・・・・)



その後、俺は何とか伽奈乃を説得しようとしたのだが『もう家族を失うのだけは嫌』と言われると、返す言葉が見つからなかった。

だって、それは俺も同じだから。

あの悲しみをもう一度味わうくらいなら…死んだほうがマシだと思うくらいに。

だから断れなかった。

結局この後、学校が終わったら俺の家に集合となった。


「ふぅー、火鴉君のお家、久しぶりだし楽しみだなぁ!」


俺たちは、和気藹々と下校していた。


「前と変わらず何もないぞ」


「それでも楽しみなの!」


本当に何もないよ。

あるとしてもゲームとベッドとテレビぐらいだ。

ベッドの下には勿論……ないよ?


「あ、そう言えばおばさん元気?」


おばさん、と言うのは俺の母の妹である海南 浩子(かいな ひろこ)のことだ。

あの事件後、俺は浩子さんに引き取られた。

最初の頃は、迷惑をかけてばっかりだった。

「俺の母さんと父さん以外には誰にも世話をされたくない」

と喚いてばっかりだった。物にもあたった。

正直あの頃の俺は最低だったと思う。

だが、浩子さんは怒らなかった。

自分も辛いはずなのに、俺を優しく抱きしめ「姉さんじゃなくてごめんね…、私でごめんね」と言い続けてきた。

次第に、と言うか最近になってだが、俺は浩子さんを義理の母さんという認識だが受け入れられるようになっていった。


「あぁ、元気だよ。そっちは?」


そっちは?の意味とは、伽奈乃の世話をしてくれている人のこと。

伽奈乃のところは、伽奈乃の父さんの妹さんが面倒を見てくれているらしい。


「こっちも元気だよ」


「そうか、て言うか今思ったんだけどさ」


「どうしたの?」


「俺たちがゲームの…LLNGの中に入るってことはさ、この世界から居なくなるってことだろ。

浩子さんとか伽奈乃のとこの人とか許してくれると思うか?」


「あれ、知らないの?私たちがLLNGに入っている間、こっちの世界ではLLNGが作った私たちのコピーロボットが生活するんだよ」


「コピーロボット?」


俺は少し訳がわからなかったので、スマホでブックマークに登録していたLLNGダウンロードのサイトに飛んで、説明文を読んだ。

ほうほう、なるほど。

つまり、LLNGというゲームに入るのはプレイヤーの脳のデータと自分自身の人格。

体はこの世界に残ったままだ。

そして、プレイヤーの脳のデータだけをLLNGのシステムがコピーして、この世界にある体に植え付ける。

LLNGで使用する際の体はプレイヤーのコピーした脳のデータから適当なものを選び、自動的に作ってくれるらしい。

そしてゲームをクリアすると、コピーロボットが体験したデータとプレイヤーが体験したデータと人格を合成して、現実の体に戻してくれるらしい。


「これって今の科学より進歩した技術を使ってるよな」


そう、この世界は未だに脳の研究などそこまで進んでいない。

コピーするなど以ての外だ。

なのにLLNGと言うゲームはそれさえもやってのける。

製作者は一体何者なんだ…


「そうだよね…、私も読んだときびっくりしたもん」


「他も一応読んでみるか」


素早く、慎重に説明文に目を通していると、一つの項目に目が釘付けになった。

このゲームから出る方法、についてだ。

1.『LOST LIFE NEM GAME』を出るには、あるアイテムが必要です。

ですが、アイテムを手にしても一定時間しか出ることはできません。

出られる時間は、アイテムによって異なります。(最低2時間〜最高3日)

2.このゲームをクリアする。(時間制限なし)

と、記入されていた。

一応LLNGの世界からクリア以外で出ることは出来るらしい。


「伽奈乃は、もう全部見たのか?」


「うん、見たよ」


「行く気満々だな」


「だって、またお母さんとお父さんと会えるって知ったら嬉しくて…」


「まぁ、確かにな」


それは確かにわかる。

何度も言うが、俺もあんな終わり方(別れた方)なんか嫌だ。

何の前振りもない死ほど悲しいことはない。

驚きと悲しみが同時に襲ってくるあの感じ。

本当に最悪だ。

だが、また逢えるかもしれない可能性。

それを感じた時、身体が嬉しさのあまり踊り出しそうになった。

俺はもう一度両親に会って、伽奈乃を『彼女』として紹介する。

俺は頑なにもう一度決心した。

何が何でも、LLNGを攻略(クリア)する!


「さぁ、着いたぞ」


俺が暮らすこの家は、学校から近くなく、遠くもなくと言った感じだった。

距離にして約1.5kぐらいだろうか。


「わぁー!早く入ろうよ!」


伽奈乃は、始めて遊園地を見た子どものように目を輝かせた。

嬉しいんだろうな、また両親と逢えるかもしれないから。

俺だって嬉しい。

だが、心の奥底では緊張している自分がいるのも事実。

だって、確証がない。

LLNGに入って出てきたものなど未だに確認されていない。

下校中伽奈乃には気付かれないように色々な掲示板を見て回ったが、1人もいなかった。

そして、中に入れるのか?

何かのネタか何かではないのか、とも思える。

それならまだ良い方だが、中に入れたとしてもエラーか何かで変な場所に飛ばされたんじゃ、たまったものじゃない。

LLNGをプレイするということは、ある意味命懸けだ。

その事は、伽奈乃も重々承知の上だろう。

その上で、LLNGの話を持ち出してきたのだろうし。


「よし、行くか」


この言葉の意味を伽奈乃は分かってくれたのだろう。

伽奈乃は「うん!」と返してくる。


「ただいま」


「お邪魔します」


と言うと、一直線に俺の部屋へ向かった。

そしてPCを立ち上げる。

PCの起動は数分間の時間を有したが、伽奈乃と話していたらあっという間だった。

そして立ち上がったPCからお気に入りの項目を選び、『LOST LIFE NEW GAME』のダウンロードページまで飛ぶ。

そして、ページの下部にある【DOWNLOAD】の文字をクリック。

デスクトップに保存を選択し、ダウンロードされるまで待った。


「何かドキドキするね…」


「あぁ、緊張で死にそうだ」


「こういう時は、こうしたほうが緊張ほぐれるかもね」


伽奈乃はそう言うと、俺の手を握ってきた。

ビクッと体が震え、手を振り払いそうになったが、何とか抑え込み手を握り返した。


「違う意味で緊張するぞこれ」


「そう…だね、離そうか?」


「いや、このままで行こう」


「うん」


数分が経ち、ダウンロードも終了。

デスクトップに追加されたLOST LIFE NEW GAMEのアイコンをダブルクリック。

奇妙なページに画面が切り替わる。

そのページには、こう書かれてあった。

1.16歳の人間のみ、LOST LIFE NEW GAMEに立ち入ることを許す。

2.HPが0になった瞬間、現実の体は心臓麻痺になり、中のアバターはデータと共に消去される。

3.クリアされた場合、願い事を一つ叶える。

そしてその下に『接続開始』のボタンがあった。

俺と伽奈乃は顔を見合わせ、頷く。

次第に握る手の力が強まる。

待っててくれ母さん、父さん、伽奈乃の母さん、父さん。

今俺たちが助けに行くから…


『接続開始』


読者の皆さん!読んでくださってありがとうございます!


次の回は、待ちに待ったLLNGの中の世界ですね!


正直書いてて楽しいです!

指が動くは動くは、それはもう。


ですが、俺が高校生の間に好きな人を作らないといけないらしい。(略して俺高)

も同時連載中なのでそちらも書いていきます!

応援よろしくお願いいたします!


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