地獄の学校説 第八国の呪術 第三巻
地獄の学校説 第八国の呪術
第十話:VektorとSpeed
「アンタ自分の属性はわかってるの?、さっきの戦いを見てる限り階級は最強魔法使いだと思うけど?」
と晴美は手に持っている、メロンジュースをテーブルに置く。
「ん?。属性はな 無制属性生存だ。まぁよく属性とか階級ってやつ分かんねぇけどな。」
「えぇっ!?」
ガタッと晴美はテーブルに足をぶつけ、慌てながら銀時に言う
属性と言うのは 炎属性 水属性 土属性等があり。
それぞれが自分の属性に合った魔法しか使えない。 が、無制属性生存は全ての属性の魔法が使える。
無制属性生存は世界にたった3人しかいないとされている。
そして階級は 仮魔法使い 魔法使い 最強魔法使い
仮魔法使いは魔力が少なく、使える魔法も少ない
魔法使いは自身の魔力が高く、使える魔法が多い
最強魔法使いは魔力の制限がなく、常に魔法が使える。が、自分の体力を消費する。
「まぁ俺は最強ってことか」
銀時はサラりと言うが、仮魔法使いの晴美には嫌味を言われた様に腹が立つ
「ちょっ!アンタね!強くなったか____」
「ソナタの存在理由を共に我この身と共に存在理由を問う」
突然、女性の声が聞こると。視界が真っ暗になり、空間の真ん中に魔法陣は展開された。
「どうも初めまして。あなたが寺田銀次ね? 私の名前は許花って言うのよろしくね★」
許花が挨拶をすると、銀時は冷たい眼差しで。
「死にたいのか?お前は?」
銀次は自分の頭の上に手をおく。
「『脳内認識力の変更』 自信の体を分子レベルに分解、脳を核とし、存在及び体をベクトル操作で 肉体制御__」
銀次は呪文を唱えると、地面が揺れ銀時の体がピカリと光る
「ま、まさか!貴様。 自分の存在法則を別次元の法則に書き換えてっ!?」
銀次がしようとしているのは。
許花が発動した魔法により、寺田銀次の存在をこの世界から消すと言う大魔法
それにたいして銀時は、自分の体を別次元の存在に書き換えて許花の魔法の影響を受けないという事だ。
「なぁ?魔法陣って 魔力が暴走しないように制御する物だよな?」ニヤッ
「ま、まさか貴様!」
「魔法陣に向かっている,魔力の『速度ベクトル』を加速させたらどうなると思う?」
「やめろぉぉ!!____」
銀時は魔法陣に触れると、突然黒いモヤが大量に溢れ出し大爆発を起こすと。
真っ暗になっていた視界が元に戻り、晴海の部屋へと戻った。
「えっ!?一体何がおきたの?」
晴海の疑問に銀時は答える
「簡単に言えば、魔法陣に流れてる魔力の速度を早くして 魔法陣を破壊したんだよ。ところでさ」
銀時は指差す。晴美は銀時の指差された方向を見ると許花が倒れていた。
「コイツどうする?。」
第十一話:王の降臨と絶望の始まり
「くっ…………あっぐっ……」
許花は血を吐きながら苦しんでいた。
「ちょっと…アンタやりすぎだよ…。」
「あぁ、………グハッ!?」
「ちょっとアンタどうしたの!?」
銀次が突然苦しみ出す。
「しまったぁ!?、存在法則を異次元に置き換えたのはいいが…、肉体の運動ベクトルを書き換えたのが毒になりやがった…!」
なにやら難しい事を言うと、銀次は左手を頭に置き
「『脳内認識力の変更』設定解除」
ピキンッと鈍い音がすると銀次の顔色が良くなり、立ち上がる。
「ふぅ……………自分が発動した魔法に食われるかと思ったぜ………」
「ちょっとアンタ大丈夫なの!?あの時目覚めた時から、アンタおかしいわよ!」
晴美が銀次を心配していると。ガタッとベランダから物音がなる
「え?だれ………?」
恐る恐るベランダに近づき、カーテンを開けると
「キャァァァァァァァァ!!」
「晴海どうした!_____」
銀時はベランダの方に向かうと
「お前は……………」
外は夜なのにも関わらず、明るく空は紫色に輝いており。
街の中央に、目が赤色でボディーが黒に染まっている化物がいた
「貴様が寺田銀次か・・・・・・ただの・・・餓鬼ではないか・・・・・・・・」
化物はそのデカい右手で晴海を掴みながら、笑みを浮かべている。
「晴海を離せっ!!」
「その問いの答えはNOだ・・・・晴海を渡すわけにはいかん。晴美は並行世界をひとつにする為に必要な道具なんだ・・・・」
「晴美が道具だと!?晴美は道具じゃねぇ人間だ!この怪物がぁ!!!『魔移動空速移動』!!」
銀次が言葉を言い終えると一瞬にして姿を消す、銀時は目を開けるとソコには無数の数字が飛び交う、電脳空間みたいな所にいた
そして次の瞬間___ 『シュンッ!』と音を立てて、王の頭へと瞬間移動した!
「これで終わりだ王!___」
第十二話:最強と力の差
「どれは・・・・どうかな?……寺田銀次君、『神の拳』!」
王の左拳が光ると、音速を超える速さ銀次を拳が襲うッ
「アホがッッッ!!!『物理変換』酸素以外のベクトルを全て反転」
銀次の体に当たった拳が砕け散る
「お前の拳はもう使い物にならないはずだ!!トドメだ!……………晴海今助けるからな!!!
『ソナタの存在理由を共に我この身と共に存在理由を問う』
王!お前の存在その物を消してやるぜ!!」
「アレは許花の魔法か…… ふっ・・・だが甘いな」
「なにっ、俺の大魔法が効いていないだと!?」
銀時は焦りながら何度も呪文を唱える、だが王には聞かない。
「私の魔法階級……貴様に特別に教えてやろう…………私の階級は神魔法だ……」
「もしかしてっ……!」
晴美は何かを察したような顔をすると、銀時に大声で。
「コイツの階級は神魔法っ!アンタの魔法を無効化されてるのよっ!」
「どういう事だっ晴海っ、はっ!神魔法……?」
銀時は心の世界に干渉され、悪夢を見ている時に出会った 別次元の銀次との会話を思い出した。
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_____「お前は今、晴海と一緒に王を倒そうとしているんだよな?」_____
「「う……うん…、だけどすげぇ怖い…」
この時の銀時はまだ心が弱かったが。
「だったらこれだけは、これだけは覚えておけ。階級はな一般的には『最強魔法使い』だけとされているがな、実はこれ以上の階級があるんだ。」
「えっ?そうなの? 」
「『神魔法』神にしかたどりつけない領域の階級がある、お前が王を倒すのなら、まずはこれだけ覚えておけ。それと」_____
銀時の頭にポンと手をおくと
「俺の事はディファーと呼んでくれ」
ニコッとディファーは笑みを浮かべると
「『脳内認識力の変更』我が今触れている者を対象とし、その者の精神状態を大人まで成長させよ_____」
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「神魔法…知っているぞ、ディファーから聞いたことがある。」
「ディファー…………奴か……まぁだが…晴美は返してもらう……」
王が左手を天に向けると。
「『時間移動私が設定した事実の再現。『脳内認識力の変更』寺田銀次の記憶を私が設定した時間まで消せ。」
「なにっ?魔法の多重発動____そんなことが__出来るなん_て……。」
--------並行サイド----------
「………………はっ!____ここはっ?」
許花が目を覚ます。
「やっと起きたか許花」
「炎燃…私…」
許花が体を起こすと、ふらつく足で王のところへと向かう。
そして許花が王の所につくと、王は銀次との戦いでのことを全て話す。
王が晴海を取り戻した事、銀次の魔法を無効化した事、魔法の多重発動で王が指定した時間まで
時間移動して、王が指定した時間までの銀時の記憶を消したという事も
第十三話:日常と異常
-------元世界サイド-----
「あれっ!?晴海っ?」
目が覚めると、銀時は自分の家で寝ていた。
「あれ、おかしい…。王が呪文を唱えた後の記憶がねぇ…っていうか今何時だ?」
銀次が時計を見ると、時刻は七時半。
「学校行くか、着替えは……って魔法で何とかなるか…」
銀時は一瞬にして学生服へと着替え、魔移動空速移動で校門まえへとワープした。
「おっ銀次じゃん、今日は遅刻しなかったなっ!ハッハッハ!」
「よう、章おはよ」
「あれーー??銀次今日は元気ないな~?もしかして 恋かっ?」
コイツの名前は有葉章、見ての通りの馬鹿だ。
「はぁ~ちげぇよ。お前の馬鹿やってないで、たまにはちゃんと勉強でもしたらどうだ?」
「お前…。今日熱でもあんのか?いつものお前ならそんなこと言わねぇぞ?」
「あ…。」
しまった、普段の俺は馬鹿だったんだ。銀時は少々焦りながらも
「なんちゃってっ~!たまには大人っぽくしたかったんだよ!」
「なんだよっ!びっくりしたな~~~」
__誤魔化せたな。
銀次と章は、馬鹿な会話をしながら教室へと向かった。
「おっはよぉ!!!諸君!章様の参上だっ!」
「おお。バカがきたぞ~」「やーいっ!何が章様だっ!」「アナタただの馬鹿じゃない~」
「えぇい━━━━!!うるせぇ━━━━!!」
クラスが賑やかになっていると。
「はぁ…相変わらずうるせぇなコイツら…俺は今までコイツら同レベルだったんだよな~」
銀次の後ろに髪の長い『根暗』の様な男が、耳元で囁く
___後で話がある、一時限目が終わったらトイレにこい。
「あっ?」
第十四話:限界と階級
慌てて後ろを見るがソコには誰もいない。
「ん?銀次どうしたんだ~?」
「なんでもねぇよー 」
「ねぇねぇ」
青髪のショートカットで、顔がやや男っぽい少女がコチラに近づいてくる。
「ん、どうした?青子》」
「あのさ、銀次くんなんか大人っぽくなったな。なんかあったのか?」
「なんもねぇよ。」
二人が楽しく話していると、章は茶化しにくる
「おお~お二人さんお熱いですね!。」
「うるせぇよ章っ!」
__俺はいつまでこんな演技をしていればいいんだ…
そして時間が過ぎ、一時限目が終わる。銀時は言われた通りにトイレへと向かった
「おいっ、何のようだ?」
そこには髪で顔が隠れている少年がいた。
「いやいや、怖いですねぇ。お前 王を倒そうとしてるんだって?。」
__!? なぜこいつ知っている、もしかしてアチラの世界の人間かっ!?。銀時はすこし警戒しつつも
「そうだが、なんでそれを知っている?。」
「ハッハッハッッ、何で構えとるん?ハハッ。貴方じゃオレッチには勝てないぜ?。」
少年が指をパチッと鳴らすと、少年は一瞬にして『白髪の天然パーマで 白いパーカーを着ているヤンキーへと姿を買えた』。
「な、貴様やはり魔法使いかッッッ!!!」
銀時は戦闘大勢に入るが。
「まぁまぁ落ち着きなさって、オレッチの階級は究極魔法使いだぜ?貴方はせいぜい、最強魔法使いだろ?」
「究極魔法使いだとっ!?そんな馬鹿なッ 階級は最強魔法使いまでしかねぇんじゃねぇのか?」
「王みたいな例外もいるだろ?。」
「確かに…。」
「貴方は晴海ちゃんに 階級とか教えてもらってるよな?」
「あぁ…。」
階級は全てで
仮魔法使い
魔法使い
最強魔法使い
階級によって、魔力の多さや魔法制限が違う
そして王の存在。王はこれらの階級を無視した特例の存在 神魔法 。
「そこまで知っていれば上出来だぜな。でもな、それは悪魔で一般的認識に過ぎないんだぜ? 神魔法は神に近い存在しかなれない階級だから
まぁ一般的に存在しない階級になっているのも無理はない。でもなぁ人間でもできるんだよ。限界を超えることがなぁ」
「限界…ってまさか お前の階級究極魔法使いのことか?」
「フフッそういう事だぜい、だがな俺は『王の魔法で』魔法を封印されちまってて、魔法が使えねぇんだ。」
「大体察しはついた、俺に限界を超えろって言うんだろ?だが何故お前は俺の見方をするんだ?」
「………。」
少年は突然涙を流し、過去の出来事を話す。
「オレッチは昔、好きな女がいたんだぜい。だけどアイツは非魔法者だったんだ……。」
「もしかして、大魔法のイケニエにされたのか?」
「あぁ…。オレッチはこの理不尽な世界に嫌気が差したんだ……だから王を殺そうと思って……。」
「それで魔法を封印されたのか、よし!話はわかったっ!お前のカタキとってやるよ!」
第十五話:復讐と修復
銀時はトイレから出ると、外に向かい走る。
「ちょっと銀次くん!?どこに行くのですかっ?」
「わりぃーが先生、急ぎの用事が出来ちまったんだーー!」
校門を抜けると、駅に向かって走る。銀次自身も何処に向かっているかは分からない
駅に着くと切符を買い、ホームで待つ。
電車が来る。が、何かがおかしい。
「黒い電車……。」
銀時はソレが何を意味するかわからない、だが銀時は今までの戦闘経験や
急成長を果たした銀時は、人間の理解を超えた答えを導き出した。
__これは…並行世界移動電車か…。
並行世界移動電車つまり、並行世界を移動する電車
王への挑戦状と言う事になる。
「フフッ超えてやるよ王。人間の限界って奴をなぁっ!」
銀時は電車になると、視界が真っ暗になる
「暗いな…。許花の魔法を思い出すな……。_____んっ!?」
何やら人が動いてる気配がすると。
何かがコチラに近づいでくると、銀時はそれを手で受け止めた。
「ほうぅさすがだなぁ~~、俺の拳を止めたかぁ~」
「誰だっ!貴様っーー! 『脳内認識力の変更』っ!光の概念を遮断」
銀時は脳内認識力の変更を使い、目を見えるようにした。
すると、目の前には、左目が髪で隠れている、黒髪の青年がいた
「へぇ~未だに脳内認識力の変更使う者がいるとは~~、さっすが4人目の無制属性生存だー!」
「ま…。まさか貴様の無制属性生存なのかっ?」
「オイラは一人目の無制属性生存さー!ただこの属性のせいで、属性の知恵が乏しくなっちまったけどなー」
銀時は恐怖したが、屈する事なく。青年に殴りかかる。
「無駄だよ~~ハッハッハッハッッッッハハハハハハハッ」
青年は悍しい顔で笑い狂いながら、銀時のパンチを避け。みぞうちに拳をねじ込む。
「くはっ…。」
「死んじゃえよっー!王に歯向かう人間はみんなシネッ。オイラは王の忠実な下僕 乖離 力だぁぁっ!!!」
「何故…。」
「オイラは王が大好きだっ!お前らは敵だっハッハッハッッ」
「貴様はっ…」
「さっさと死んじゃってよっ!」
___「何故貴様は俺に魔法を使わないんだ?」____
乖離の腕が止まる、ボロボロになりつつ銀時は乖離に語りかける
「お前だって人間だ、あんな化物の言いなりでいいのか?。お前自身も言いなりになりたくないって思ってるはずだろ、同じ無制属性生存同士だ。違うか?」
「うるせぇ…。」
「自分に素直になれよ。お前だって感情があるんだろ…。」
乖離は銀時の髪を引っ張り耳元で囁く
「てめぇなんか、王に殺されちまうぜー?アッハハハッ でも楽しかった。感謝するぜ~?」
乖離はそう言うと、姿が消える。気が付くと電車は止まっておりドアも開いていた
銀時は電車を降りるとソコには、魔法の世界が広がっていた
「ふぅ…。あいつ一体… おっと『脳内認識力の変更』設定解除っと…。」
「ここが晴海が住んでる世界か…。面白いっ!晴海待ってろ!」
第二章:『並行世界での戦い』へ つづく