地獄の学校説 第八国の呪術 第一巻
地獄の学校説 第八国の呪術
第一話:自己紹介と転校生
「やべぇぇえええ!遅刻だぁぁぁ!!」
俺の名前は寺田銀次 大真光高校の二年生だ
俺はいつも六時半に起きて七時に学校に向かうのだが、今日は何故か七時十五分に起きてしまったのだ…
「やべぇぞ!やべぇよぉぉぉ!!!」
現在の時刻七時五十分、このまま走っていれば五十五分に到着する
はずだった………… ドンっと何かにぶつかる、ふと前を見ると女の子が見える
そして一瞬、真っ黒なパンツが見えた様な気がした。
「ん………痛い…」
「あの?大丈夫ですか?あ、あ、あのごめんなさいッ!!」
俺は必死で謝った、そして俺の意思が伝わったのか少女は
「別にいいわっそれよりアンタ早くこの場所から逃げなさいっ」
何やらテンパっているが、銀次はそれ以上に遅刻するかと言う事で焦っている。
「そ、それじゃ…俺遅刻するから、これで失礼しま_____」
突然足音が聞こえる、それもひとりではなく複数の足音だ。
徐々に足音が近づいてくると。
「見つけたぞーーーーー!!!」
「まっマズイ!それじゃ、さようならっ!!」
黒服の男たちが来ると少女は逃げる。
「一体…なんだったんだ?……………って!遅刻じゃねぇか!」
そして遅刻はしたが教室に着き、先生にもコッテリ叱られ
一時限目が始まる。
「えぇーーーー転校生が皆さんにお知らせがあります。このクラスに転校生が来ます。」
「おおっ!先生それって可愛いですか!?」「ついに俺たちにも春がくるか!?」「ちょっと男子達落ち着きなよっ!」「そうよっ!私達だって十分可愛いでしょ!」
何やらクラスがざわついていると、扉が開き。 金髪で目が赤く、首元に魔法陣のタツゥーが入ってる女性、それも先ほど銀次とぶつかった少女なのである。
「マジかよ…」
銀次がため息をつくと、少女は自己紹介を始める。
「私の名前は未知野晴海って言うの、よろしくな」
第二話 真実と企み
「それじゃ銀次くんの隣の席が空いてるわねっ晴海ちゃん あそこの席に座って!」
「分かりました。」
晴美は一番後ろの、窓側の席に座ると小声で
「アンタこの学校の生徒だったのね。」
銀次は『それはコチラのセリフだよ…』と言う言葉を唾と一緒に飲み込み
「あぁ、そうだよ。あの時はすまなかったな」
「別にいいわよ。」
「そう言えばあの時の黒服はなんだったんだ?」
「あぁ、それね____痛いっ!!!」
突然チョークが晴海のオデコにクリティカルヒットすると、先生は何やら怒った顔で
「晴海ちゃん?転校して来て早々もうおしゃべりですか?今は授業中ですよ」
「あ、はいっごめんなさい!」
そして時間は過ぎ昼休み。クラスの生徒は食堂にもの凄い速さで教室を出る
「うぉぉぉっっ!焼きそばパンは俺の物だっ!」「負けねぇぞ!」
クラスに残ったのは、晴海と銀次だけだった。
「銀次…だっけ?」
「ん?そうだよどうした?弁当ならあげねぇぞ」
銀時は食べていた弁当を腕で守る様に覆い隠す
「そんなモンいらないわよ…、とりあえずアンタ私に力をかしてくれない?」
「はいっ!力ですかっ!?」
何なんですかっ!そのアニメみたいな展開っ!、と銀時は心で叫ぶ。
「あのね、話は長くなるけどさ」
晴海が言うには
この世界はひとつのようで一つではない、並行世界が存在し
同じようですこし違う世界 科学が発展してる世界 科学が発展してない世界 魔法がある世界 などがあり
全部で八個世界がある。
晴海は魔法が存在する並行世界から来たと、そして
その世界の女王だったが、めんどくさくなり逃亡したが
女王を捕まえようと、いろんな者に追われていると。
「はい!?何なんですかっその中二病みたな話!信じられるワケないでしょー!!」
「じゃ信用させてあげるわ」
晴美が手を伸ばすと キュイーンッッと耳が痛くなるような音がなり
手に魔法陣が出現したのである。 すると晴美はハァ…とため息をつく
「やっぱり…仮魔法使い だから魔力の消費が激しいわねっ………」
「あっ………あっ………」
ポカーンと口を開けている銀次、それも仕方がない 昨日までオカルトとは縁がなく信じてすらいなかったのだ。
だがそれが目の前で起きてしまったのである。
「信用してもらえたかしら?」
「お、おう……、魔法って本当にあるんだな。」
「私の世界にはね。でもアンタにも素質はあるわよ。」
「素質だと?」
「あのね、私が住んでる世界の王様は、八個ある並行世界を 超特大魔法で一つに連結しようとしてるの
私が住んでる世界ってね、八個の並行世界の中で一番優れている世界だから、そんなことしたら 魔法を使えるコッチが有利なの
それを利用して、世界を支配下におこうとしてるのよ…」
「それって、やべぇじゃねぇかよ。おい。」
銀時は震えている、いままで感じたことのない危機感と恐怖。高校生には刺激の強すぎる話だったのだ。
「でも安心して貴方には力があるから」
ニコッと晴美は笑顔になる
第三話:微笑みと憎しみ
「力がある?」
俺には理解ができなかった、さっきも言ったが俺は生まれてから一度も
オカルトを信じてはいなかった、実際に見るまでは
そんな俺が力があるとは思えない
「あなたは並行世界の修正用に生まれた、言わば意図的に作られた存在なのよ。」
「俺が並行世界の修正?」
ありえないっ俺はいままで普通に生きてきた、ただの人間だっ、そんな意思的に生まれた存在なんてッ!。銀時は戸惑いを隠せず
「てめぇいい加減にしろよっ!!」
晴海に八つ当たりしてしまった。そしてチャイムがなり 昼休みが終わる。
廊下からカツカツと走りながら先生が、教室に入ってくると。
「銀次君!大変っ 銀次君の親が倒れたってっ!!」
「え………親父と母ちゃんが倒れた…………………、まさかっ貴様っ!」
銀時は晴海を強く睨みつける、すると晴美はニヤリと笑う。
銀時は教室を走りながら出た、晴海の奴がなんかしたんだっ!あいつ殺してやるッ!。銀次は走る
第四話:光|と黒
気が付くと、銀時は家にいた。
「あれ?ここは家?あれ?俺さっき学校に…」
「銀ちゃんどうしたの?」
「あ、母ちゃん。何でもないよ大丈夫」
銀次はニコっと笑顔を浮かべ、料理を見ると
「う、う、うわぁぁああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
そこには、父親のバラバラになった死体が料理に添えられていたのである。
「ギンジ?タベないの?じゃコロシテあげるダイすきだよ、オカアさんが タベてあげる。」
「やめ……やめて!母ちゃんやめろっ!___________」
銀次は走る、だが走っても走っても、入口が見えない
「こんなに家広かったっけ…?あれ…おかしいな…」
「_____残消夢____」
と、声が聞こえると周りは真っ黒になり 奥に小さな光が見える
第五話:終焉に捧げる
俺は長い夢を見ていた、 悪夢だ
目が覚めるとソコには晴海が居た
何らかの呪文を唱えている、俺が自分の体が動かせるようになった
俺はとっさに拳を握り
「晴海…何をした…!」
「ウチは何もしてないわよ、やったのは並行世界の住民よ」
「どういうことだ…?」
俺は握っていた拳を緩めた
「ウチがこの世界に来たせいで、別次元の人間の 心の世界に干渉できるようになったのよ」
「心の世界だ?」
「そう、元々人間っていうのは、同じ人格と同じ記憶、すべてが全く同じ存在が大勢いるの、その人間は普段 互いに干渉することはなく
別の次元に一人の個体として存在してるの、そして記憶や人格を互いに共有しないように、一人ずつ 心の世界という
物を持っていて、ソコには感情や夢の内容が記録されてるの、本来は他人の心の世界には干渉出来ないんだけど
私がこの世界に来たことにより、世界のバランスが崩れたのね、そのせいで干渉できるようになったんだと思う。 まぁ簡単に言えば洗脳して夢の内容を変えるのよ」
銀次は眉を少し歪め
「じゃ俺の心の世界が操作されて夢の内容を操作されたのか?」
「そういうことになる、それとこの手魔法を使うには 人の命を使わないといけないの…」
「!? 命だと…」
「そう、私たちの世界では 魔法を使えない人間とかも入れるんだけど、そういう人たちが
自らの命を絶とうとするの、だからこういう大魔法を使いさいに、そういう人たちの命を使うのよ。」
「馬鹿げてやがる…」
----------並行サイド---
「くっ…アッア!」
バタンと少年は倒れる
「この程度の人間の命じゃ、魔法効果はこの手程度か。」
「まったく困るわよね、そういう馬鹿な人間はさ」
黒服の男女は何やら話し合っている
「許花もっと非魔法者を連れてきてくれ」
「えぇ… 王の為に頑張らないと…」
「許花… すまない」
つづく