9/11
前奏
「一筋縄ではいかなそうですね。増員も視野に入れましょうか」
「賢明かもな。取り敢えず無効系の能力者だと有難い」
「わかりました」
マスターは軽く頷いて、戻って行った。
「無効系ってーと?」
「こっちの能力が効かないとか、能力を無効化出来るとか、そういうヤツ」
「なるほど。で? あてはあんのか?」
「まあ、あるにはある」
「何だ? 煮え切らねぇな」
「色々あんだよ」
出来る事なら回避したい様な手合いだ。抑、能力者の大半が一癖も二癖もある様な連中だ。進んで関わりあいたいわけがない。