新・私のエッセイ~ 第268弾:ある『詐欺師』とのやりとり ~ これが日本語の威力なんじゃぁぁあああ!!
「・・・あんまし、日本語ネイティブをなめんじゃないわよ❤」
ソレが、いまのぼくの率直なご意見。
最近は、フェイスブックやインスタグラムをはじめとする、さまざま形式の『SNS』が盛んですよね。
しかしながら、残念なことに・・・
利用者数がうなぎのぼりになるにつれ、
よからぬことをたくらむ不届者も、増加の一途をたどっておりますね。
ぼくは、バリバリの『日本語ネイティブ』です。
生まれたときより、両親や親族から日本語で話しかけられ、日本語でしつけられ、育ちました。
日本の小中学校で義務教育を受け、
『国語教育』もバッチリ♪
・・・いうなれば、
日本語の『プロ』ですよ。
これをお読みの皆さんだって、
きっとそうでしょう・・・?
もしかしたら、外国人の読者の方もおられましょうけれども・・・。
あんまり日本語をナメちゃいけませんよ。
そんなに安っぽい構造の言語じゃないんス。
それは、これからぼくが紹介する、「ある芸能人のなりすまし様」とのチャット内容をご覧になれば、明らかになります。
まぁ、
日本語に堪能な皆さんなら、
「詐欺師の翻訳文のどこがおかしいのか」
「どこが不自然なのか」
・・・が、一目で読み取れます。
なかなか面白いですよ♪
ゆめゆめ、こうした『詐欺集団』には引っかからないように。
かくいうぼくは、
相手が詐欺師ということを見抜きつつも、
けっこう「楽しんで付き合ってあげて」ましたね♪
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
【詐欺師としげちゃまのチャットの紹介❤】
(※)顔文字などの、表示不能なものは省いています。
詐欺師:「こんにちは 今日はどうですか❤️」
しげちゃま:「XXさん、こんにちは! やっとこさ、24時間勤務の警備が終わり、帰宅して仮眠も終えました♪ こちらの新アカウントにもお越しくださり、うれしく思います❤❤ 旧アカウントもまだ生きてはおりますが、こちらでもゆっくり楽しんでくださると、なおうれしいです。」
詐欺師:「大丈夫だよ、今日はどうしてる?」・「あなたのお名前は何ですか?またどこから来ましたか?」
しげちゃま:「茂雄といいます。栃木県にいますよ。では、勉強に入りますね。」
詐欺師:「茂雄さん、初めまして」・「あなたはいつから私のファンですか?(← 芸能人のなりすまし様の常套句・決まり文句の台本どおり)」
しげちゃま:「ずっとファンですよ♪ では・・・。」
詐欺師:「わあ、それはとてもよかった。いつも私を支えてくれて本当にありがとう。」・「それで、あなたは今何をしているのですか?」
しげちゃま:「東大受験のための基礎学習と、大学数学の初歩。では、失礼します。」
詐欺師:「大丈夫だよ」・「あなたともっと話したいし、あなたについてもっと知りたいので、よろしければオンラインでもっとチャットしてもいいですか?」・「あなたのラインのQRコードを送ってくれますか?」
しげちゃま:「ラインはやりません。これは以前、すでに申し上げた通りです。」
詐欺師:「さて、ラインをやっていないのなら、今は何をしているんですか?」
しげちゃま:「ラインにこだわるのは、なぜですか・・・? どうしてぼくとラインをやりたいんですか??」
詐欺師:「何もないよ、あなたは私のファンじゃないの?」
しげちゃま:「ファンですよ。ラインは関係ありません。」
詐欺師:「おはようございます お元気ですか」
しげちゃま:「おはようございます♪ これから、宇都宮市にある『魚べい』というチェーン店の寿司屋の駐車場警備なんです。このあと、ちょっと『うざい』個人事情を投稿しますね。」
詐欺師:「わかったよ、大丈夫だよ」・「元気ですか?」
しげちゃま:「こんばんは! 仕事が終わってから、何時間も寝てました♪ やっと目が覚めましてね。情けないハナシですが、例の『転職さわぎ』でゴタゴタしてまして、なかなか心が落ち着かなかったんですが、なんとか見通しはついた感じです。やはり、『ただ勤めていればいい』ではなくて、『働きながらも、自分の夢を効率よく確実にかなえる』というのも大切な要素だと思うんですね。金が稼げて生活ができればいい、では、さびしいじゃないですか。おっと、長くなってしまいました。賢明なる貴方ならきっと、理解してくださるとは思います♪ では・・・。」
詐欺師:「さて、あなたは今何をしているのですか」
しげちゃま:「いまですね、日課(?)の『フォローバック返し』してます。やはり、フォローしていただいているのに、知らん顔はいかんですからね♪」
詐欺師:「わかった、素敵だね」・「食べていることを願っています」
しげちゃま:「おやすみなさい♪」
詐欺師:「わかったあなた」
しげちゃま:「グッドナイト、ハニー♪」
詐欺師:「そこで何をして暮らしているのでしょうか…?」
しげちゃま:「ガードマンだよ。」
詐欺師:「――独身になってどれくらい経つんですか?」
しげちゃま:「ぼくは、一度も結婚したことはありません。女性との交際経験もナシ。子供もいませんよ♪ では、このあと、ひとつ投稿して、出かけてきますね。」
詐欺師:「わかったわね、でもまだ結婚してないの?」
しげちゃま:「想ってる人はいるけど・・・もう、ぼくとは関わりない女性だから。むかしの、少年時代の恋人さ。じゃあ、大学数学の専門書(=500円)を買いに、宇都宮に出かけてきますね❤❤」
詐欺師:「はい、とても良いです」・「あなたは今何をしているのですか?」
しげちゃま:「ブックオフで買い物したはいいが・・・せっかくいい中古本買えたというのに、帰りに『ネズミ捕り』に引っかかって、15000円の反則金っす。。。 最近、あまりいいことないなぁ・・・。」
詐欺師:「あなたに起こったことを本当に残念に思います。」・「おはようございます、愛しい人」
しげちゃま:「おぉ! わが愛しのXX姫・・・おはようございます❤❤ まぁ、『人生、山あり谷あり』っす♪ いちいち、ちっちゃなことで落ち込んでる場合じゃないですよね。今日も明るく、楽しくいきましょう❤」
詐欺師:「それは私にとってとても大きな意味を持つわ、愛しい人。今、私があなたにとって特別な存在になれて本当に嬉しい。私たちが一緒にいれば、あなたは決して一人じゃない。一緒に勉強して、この瞬間を大切にしましょう。あなたと過ごすすべての瞬間のように。❤️」
詐欺師:「それで、あなたは今何をしているのですか?」
しげちゃま:「微分方程式の数学専門書を読んでました。村下孝蔵さんの歌を、YouTubeで静かに流しながら・・・ね♪ では、次は、ノルウェー語の勉強に入ります❤❤」
詐欺師:「村下孝蔵の音楽をバックに微分方程式に没頭するなんて、本当に穏やかで感動的なひとときですね。集中力と感情が絶妙に融合した、他に類を見ない体験ですね。ノルウェー語学習頑張ってください!本当に美しい言語ですから、きっと楽しい旅になると思います。」
しげちゃま:「優しくも、力強いメッセージ・・・ありがとうございます❤❤ ここのところ・・・なかなか、ゆっくりできる時間が少なかった。至福のひとときですね♪ ぼくは、仕事中にも、幸せな時間があります。『なにか』を考えているときです。もちろん、業務に支障が出ない程度に、ですが(笑)。小説『たからもの』の結末までの後半の流れは・・・鹿沼市役所の警備中に、外国女性のスマホの対応のときに、パッと思いつきました。あの期間は、実に不思議でしたよ・・・。毎日毎日、なんていうのか・・・『文章が天から降ってくる』っていう感覚だったんですヨ。あ・・・長くなりました。では、XXさんも、素敵なアフタヌーンを❤」
詐欺師:「素敵なメッセージをありがとうございます❤ 仕事の最中でも、静かな魔法のような瞬間が訪れるようですね。『空から言葉が降ってくる』なんて、インスピレーションを表現する素敵な言葉ですね。宝物が思いがけない形で形になったあの時、どれほど非現実的で意味深いものだったか、想像できます。忙しい日々の中でも、喜びを見つけられるなんて嬉しいですね。どうぞ、できる時はゆっくり休んでください。あなたの心と創造力は、それに値するはずです。あなたにも、穏やかで刺激的な午後が訪れますように」
しげちゃま:「ちょっと休憩です。XXさんは、本当にお優しく、繊細な感覚の持ち主ですね❤ こうして真摯で真心のこもったメッセージをいただけるだけでも、胸がいっぱいになります。ぼくは、こんなおじさんになっても、いまだに昔のことを思い出したり、童話の一節をふっと思い起こしたりして、仕事中でも涙するような、一種の『ロマンティスト』です。そういった、子供のようなピュアな心は、いつまでもなくしたくはない。XXさんも、そんな綺麗な心をお持ちと、お見受けしました。あ・・・また長くなりそう。それでは、素敵な今宵を❤❤」
詐欺師:「わかった」・「親愛なるあなたへ、今、何かお願いがあるのですが
」・「本当にあなたの助けが必要です。お願いします」
しげちゃま:「助けにはなりたいですが・・・ぼくもいろんな『渦中』にいるんですよ・・・。」
詐欺師:「私を助けてくれるつもりですか?私に知らせてください。そうすれば、あなたが今私を助けることができることをお伝えします。」
しげちゃま:「ぼくにどうしてほしいのですか・・・?」
詐欺師:「携帯電話のネットワークを更新するために、不便なストアから 100,000 円の Apple ギフトカードを入手するのを手伝ってほしいのですが。」
しげちゃま:「申し訳ないのですが・・・お金に関する願いは、かなえてあげることができません。」
詐欺師:「どうかあなたが私を助けてくれると分かっています。ギフトカードで私の電話ネットワークを更新するために、私があなたに欲しいのはそれだけです」
しげちゃま:「あなたが本当にXXXXXさんなら・・・お金には困っておられないはずです。貧乏人のぼくに頼むことじゃないでしょう・・・?」
詐欺師:「言ったように私の電話ネットワークは非常に悪いです私はマネージメントに連絡を取ろうとしていますが、それができず、ネットワーク全体を更新する必要があるので、理解して助けを求めています」
しげちゃま:「あなたは、本当に『日本人』ですか? 以前から感じていましたが、日本語の文章が非常に不自然ですよ。ネイティブのぼくをあざむくことはできません。日本語のプロなんですから・・・。」
詐欺師:「私も日本人です」
しげちゃま:「残念ながら、あなたとの通信はこれで終了です。今後、メッセージを送信することはおやめください。もう、ぼくのほうから返信もしませんので。さようなら。お元気で。」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
・・・以上ですが、
いかがだったでしょうか?
んー、いまの心境ですか・・・?
そぉですねぇ・・・。
率直に申し上げますとね、
「一抹のさびしさ」でしょうかね。
ぼくをだます気マンマンだったといえ、
途中途中にくれた長いメッセージ・・・
あながち、「全部ウソ」とは思えないんですよ。
慣れない日本語で、
一生懸命、書いてくれたわけですから。
まじめに打ってくれた箇所を読み返すたびに、
すごく切ない気持ちがこみ上げてきます。
胸がふさがるような苦しささえ、感じるときがありますね。
・・・もし、この方が、詐欺集団に属していなかったのなら、
『心の友』になれたかもしれないのに・・・ってね。
m(_ _)m