Game81 追われる立場
クリストファー・ボストン校は、もちろん追われる立場のチームであった。41年連続での全米選手権へのチケットを手に入れているのだから無理もない事であった。
とは言え、同じ高校生のやる試合だから何が起こるかはやってみるまで分からない。そんなクリストファー・ボストン校を倒そうと燃えているチームがあった。
フランシス・マサチューセッツ高校とアーノルド・ボストン高校である。両校ともクリストファー・ボストン校に苦杯を舐めさせ続けられており、その打倒クリストファー・ボストン校にかける意気込みは並々ならぬものがある。その為、マサチューセッツ州以外の地域からも質の高いプレーヤーをセレクトするなど、動きを本格的にしていた。
ただ、それは過去にもやって来た事であり、それだけではクリストファー・ボストン校には勝てない。何かしらのスパイスが効いて初めてプレーヤーが活きてくる。そのスパイスがどういうものか、試行錯誤が続いていたのであった。ただ、ラッセン最後の代で目標を全米選手権優勝にしていたクリストファー・ボストン校にとっては、この2チームがどんな作戦で来ようとも、勝つ自信はあった。




