Game79 ラッセンの覚悟
クリストファー・ボストン校男子バスケットボール部に就任して40余年。無名だったクリストファー・ボストン校バスケットボール部を、全米バスケットボール界屈指の強豪に育て上げて、名将の栄光をひたすら歩み続けた伝説の監督にとって、秀太達が自身最後の指導をする教え子であった。
後任には、既にラッセンの次男であるアイゼガ・ラッセンヘッドコーチの就任が内定していた。老兵は座して死を待つのを嫌ったラッセンは、我が子に後任を任せられる事を本当に喜んでいた。
ただ、ここ5年間はクリストファー・ボストン校は思う様な結果が残せず、全米選手権での優勝からは遠ざかっていた。駒は揃っているのに、勝てない。それならば、自分の戦術に落ち度があったのか?ラッセンはそんな苦悩の日々を送っていた。
しかし、新チームのメンバーには期待が、希望が持てた。ニールセン、アリバーのツインタワーに、マインやコブロンの強力ガードコンビ。そして、何と言ってもベンチにはスーパーサブの秀太が控えている。ラッセンは覚悟を決めた。監督人生最後の年、こいつらと全米を優勝してやるぞと。




