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Game61 エース不在
毎試合の様にベンチから出ては得点を重ねアシストをバンバン回す秀太はクリストファー・ボストン校のエースだった。アクシデントはそんなエースを突然襲った。新人戦準々決勝のウォーミングアップ中の事であった。秀太は右太ももの違和感を訴えた為、念の為医務室で検査を受けた。大病院の様な設備は無いが、肉離れがそうでないか位は分かる。医師の診断は全治3週間の右太ももの肉離れであった。Eブロック1位の相手とのベスト4をかけた争いにクリストファー・ボストン校はエース不在で、臨む事になった。ベンチスタートとは言え、秀太がいるかいないかでは大きく違った。ここまで敵無しの強さを見せていたクリストファー・ボストン校であったが、ここに来て優勝に黄色信号が灯った。ただ、エースの怪我で燃え上がる男がいた。彼の活躍により、クリストファー・ボストン校は決勝まで進む事になるが、エース不在は痛すぎるものであった。




