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Game6 お手並み拝見
入学式から3日後、遂に秀太はバスケットボール部のコートに立った。上級生は20人程いたであろうか?その上級生が見守る中、新入部員は推薦組10名、一般組6名の計16名であった。それぞれが簡単な自己紹介を行った。
秀太以外は皆アメリカの出身で、何人かボストンの出身ではない者もいたが、ほとんどが地元ボストンの出身であった。日本人は誰もいない。秀太は慣れない英語で何とか自己紹介をした。
ステファン・ラッセンヘッドコーチやチームスタッフと上級生が見守る中、新人同士の5VS5が行われる事になった。これはクリストファー・ボストン校伝統の新人の技量チェックの様なものであった。16名いたので8対8に分かれて試合をする事になった。秀太はBチームに入った。毎年推薦組がスタメン出場するのが恒例だったが、秀太は唯一6名の一般組の中で、スタメンに入った。秀太は心の中でつぶやいた。
「お手並み拝見と行きますか…。」