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Game56 磨き抜かれたディフェンス
クリストファー・ボストン校はDブロックで圧倒的な強さであった。それは昨年のチームと同じ顔ぶれだからと言う理由では決してなかった。昨年並のオフェンス力のベースの上に昨年は影を潜めていたディフェンス力が、この新チームになってから徹底的に磨き抜かれていたからであった。そのディフェンス力は鉄壁の名に相応しく全米トップクラスのものにまで成長していた。
マンツーマンディフェンス主体のアメリカ高校バスケ界において、フットワークを鍛え抜きディフェンス力を強化するのはアメリカ流とは反していた。個人技に任せたオフェンスとマークしているのか分からないまるでショウタイムの様なディフェンスがNBAでも見られるのが、アメリカ流の現代バスケだった。
そんな意識を変えたのが他でもない秀太であった。ディフェンス力がこのチームの浮上には欠かせない。その為に秀太は試合でこれでもかと言う位粘り強くしつこいディフェンスをして見せた。それが芋づる式にチームに伝導して行った。




