Game22 ホームアンドアウェー
12月4日午前9時30分。いよいよ全米高校選手権バスケットボール大会が幕を開けた。それは秀太にとって初めての、3年生にとっては最後の冬であった。
午前11時、開幕カードの次の第2試合がいよいよクリストファー・ボストン校の登場であった。秀太はアップの時から少しこの大会の雰囲気に飲まれて緊張していた。ニールセンも同様であった。
それはこの大会のせいではなく、対戦相手がホームのヒューストンの高校だった事が多分に影響していた。大応援団に圧倒されるのも無理はない。この全米高校選手権はランダムに選ばれる州の都市で行なわれる為、地元でやるとなれば、それは応援しない訳にはいかない。そして、全米高校選手権は日本で言う夏の甲子園の様なものであったから、その熱狂ぶりは凄まじいものがある。それにしてもホームのヒューストン大学付属クリスチャンハイスクールはアウェイのクリストファー・ボストン校よりムードや応援では優位だが実力ではクリストファー・ボストン校が圧倒していた。午前11時30分ティップオフ(開始)された。




