Game14 マサチューセッツ州予備大会の視察
10月中旬、組み合わせ抽選から1週間余りが経とうとしていた。本選を前に一足早くマサチューセッツ州予備大会がこの日から始まっていた。いくつもの会場でたった10チームしか手に出来ない本戦への出場を目指して熱戦が繰り広げられていた。この日クリストファー・ボストン校のラッセンヘッドコーチは、練習を早めに切り上げ、予備大会の視察に行く事にした。もちろん、これは毎年やっている事らしい。一行は学校に近いマサチューセッツ州立シーサイドアリーナに向かった。
秀太の目には特別凄いなと思った選手はいなかった。それはクリストファー・ボストン校のプレイヤー達のレベルが、高いせいでもあったが、同学年で目を引くプレイヤーがいないのは日本と大差は無かった。最も、これが予備選だから言える事であり、マサチューセッツ州大会本選やその上の全米選手権で、秀太はアメリカのレベルの高さを知る事になるのであった。
「先輩、毎年こんだけのチームの中で優勝してるんですか?」
「あぁ、予備選から全米選手権に出たチームはこの40年で1校も無い。」
「4強の力が凄いんですか?」
「その様だな。」




