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サイコパス  作者: 寅之助
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越野との日々

 こうして、僕と越野さんは、雇用関係を離れて、ボランティアとして、むしろ、こちらがお手伝いをしてもらって助けてもらう立場となった。


 こうなると、こちらが越野さんに対して感謝する立場となり、僕は、越野さんに気を遣うようになった。


 越野さんは、ボランティアになってから、地を出すようになり、江戸前なのか、べらんめぇ口調で、下ネタや毒舌をまくしたてるようになった。


 僕は、それは、それで、越野さんのキャラクターなのだと寛容に受け止めていた。


 越野さんは、毎日、16時頃になると、決まって、顔を出し、僕がいれたコーヒーを飲みながら、雑談し、お客さんが来ると、サッと食器を下げて、皿洗いをしてくれた。


 僕は、もはや利害関係を抜きにして、純粋に越野さんに感謝するようになっていた。


 お店が終わると、焼肉、焼鳥、しゃぶしゃぶ、寿司、ラーメンなど、うまいもんを食べ歩きした。


 食べ歩きしたり、お店で暇してるときに、越野さんの昔の話を聞くことができた。


 関西で生まれたけど、関西人が嫌いなこと、東京に出てきて、学生時代に芸能人の女の子と付き合ったこと、有名な演歌歌手に口説かれたこと、誰もが知っているギタリストと一緒にギターを演奏していたこと、結婚して、名家の婿養子になったこと、など。


 越野さんは、変わった人生を歩んできたそうで、そういう話は聞いているだけで面白かった。


 今となっては、どこまでが本当で、どこまでが本当でないのか、知る由もないのだけれど。

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