表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

宝石子供

作者: ろーぐ・うぃず・でびる


みんなは、知っています。


子供は、宝石だってことを。


宝石は、ぴかぴか輝いて、とても綺麗で。


子供は、知りません。


自分が、宝石だってことを。


自分の輝きも、どんな色かも知りません。


なので、みんな、思い思いに自分たちの宝石を磨こうとします。


ピカピカに、みんなの思う“綺麗”にしようとして。


でも、気づいて。


子供は、宝石。


宝石は、乱暴にすれば壊れてしまいます。


せっかくの色も。


大事な、そのこも。


子供は宝石。


いるだけで、大事なのです。


みんな、子供を大事にします。


ある家の子供は言いました。


「どうして、僕を大事にするの?」


お母さんは答えました。


「お前は、宝石だからだよ」


小首をかしげて、子供はふしぎそうな顔をします。


お母さんはそんな子供に、笑っていいました。


「それはね、なによりもきれいで、お前にしかない色をしているからだよ」


「僕にしかない、色?」


「そうだよ、だから代わりがきかないし、お前以外にその色の子供はいないの」


お母さんは、ぐつぐつ音のなるなべを置いて、子供の頭を撫でます。


子供は、あったかいお母さんの手を、ほっぺで返しました。


子供の顔は、何よりもキラキラ輝いています。


それは、宝石のように。


子供は、宝石。


おしまい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ