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同盟彼女。  作者: うめ
4/6

小悪魔。

「よーまーにーいー?早く卵買ってきてよ〜」


恋葉がこわい顔で耳たぶを掴んでくる。


「あ、はい...。すいません。」

「急いでね♡」


我が妹よ、いつからそんなに小悪魔化したのだ。


はー。だらしねー兄だな...。けど、料理は恋葉得意だから、頼んでもいっかな。俺だって料理くらいはできるけど!


父さんは海外で働いてるから、たまにしか帰ってこれない。だから、俺らはみんなで協力しながら生活している。女ばっかだけど、まぁ楽しいからいい。でも、なぜかみんな俺に似ず可愛いんだよなー。不思議だ。


鼻歌を歌いながら歩く。この曲好きなんだよなぁ。アニソンだけど、この歌手の人、声が透き通っててきれいだ。一人カラオケでも行こっかなー。一人で失笑する。


ドンッ


俺は尻もちをついた


「いってぇ」

「キモオタくんだぁー!なんでここにいんのー?」


うざったらしい三人組が絡んでくる。お前ら今わざとだろ。めんどくさいなぁ。一番イケメンなやついるけど、なんであいつ何も言わねえんだろ。


「あー、卵潰れちゃったねぇ。」

「ごめんねぇ??」


ニヤニヤしながら顔を覗き込んでくる。

どうしよっかな。やっぱ一番の選択肢は......








逃げる!!!!!


「おい待て!」



走りまくった


ふー。きっつ。俺の逃げ足速度なめんなよ。ほんとに、今の社会はどうなんってんだか。あんな連中しかいねーのか?高校生って...。まぁ俺が言えることじゃないけど。もっと嘘の青春を楽しみたまえよ。


「ただいまー」

本日二度目。


「にぃー!!おかえりぃ!」


あー、もう、可愛い。俺の天使よ!


「よま兄さん?その何個か割れてる卵は何なのかな?」


笑ってる。笑ってるんだけど...。

俺には分かる。怒ってるっ!


「恋葉ちゃん、あのね、これにはわけがありましてね?」

「ほほぉー、どういう? 朝に何回も言って、忘れてきたあげく、次は潰しちゃってるんだよ?

どこに君の言い訳を聞かなきゃならない根拠が あーるーのー?」

「転んじゃったの。てへぺろ☆」

「ッざけんなーー!!!!!」


俺はものすごい衝撃を受け、一瞬気を失った。

我が妹よ...。

いつそんな力を手に入れたんだぁ!


俺は半泣きになってしまった。


「ふぅん。転んじゃったんだぁよまにぃは。」

「はい」

「それでこの愛しの卵ちゃんがこんな悲惨な状況に?」

「はい」


俺は正座で説教を受ける。


「ねぇ、それってほんとに転んだの?」

「えっ?も、もちろん!」

「へー。」


恋葉が目を細めて顔を近づけてくる。


「恋葉ちゃん。何か疑わしいことであるのかしら。」

「よまにいってさ、友達と喧嘩してるの?」

「なぜにいきなりっ!?仲良くしてるさぁ!アハハハハハ」

「じゃあ、なんでよまにいって最近ずっと家にいるの?なんで誰か連れてきたり、誰かの家に行ったりしないの?下校時間通りに帰ってくるじゃない。なんでメールとかこないの?今どきの高校生、メールしないの?」


うぅ。どうしよう、恋葉意外なところで鈍感になるんだな。俺まず友達いないんだよ。前まで帰りが遅かったのは、その勘違いをなくすために、川で時間潰してただけなんだよ!でも最近、あの三人組に見つかってからかわれたからだよ!あー、場所変えればよかったぁ!いつもキモオタと笑われ、いつも一人でトボトボと帰ってきていますなんて言えるはずねーだろー!?


「通知OFF!だよ☆家には行かない主義だよっ☆」

「ほぉー?嘘っぽぉい。もしかしてー、さっきも喧嘩相手に潰されちゃったとか?」

「えぇ〜、そんなひどいことしな〜い」

「じゃぁ━」



「にぃーは友達いないのぉ?」


「......」

「......」


くうかぁぁぁぁ!!そこだけは触れてほしくなかったのに!まさかのくうかぁ!


「ハッ...!」


ハッじゃないハッじゃ!恋葉ー!違うんだー!お願い言わないで...。


「よまにい、そうだったの?」


目がうるうるした空歌と、口をポカンと開けている恋葉...。





終わった....。


兄ちゃんが...、友達いないなんて....。そんなの知っちゃったら....




はぁー、これからどうしよ?





なんかコメディーになりました...(笑)

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