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同盟彼女。  作者: うめ
3/6

この世界で唯一。

やっと学校終わった〜。あーぁ、今日も退屈だったな。

下校時間、ゾロゾロと生徒達が帰っていく。


「じゃーな、キモオタくん!」

「ひど〜い」


二人の男女がヘラヘラ笑いながら俺を見ている。はいはい、さよーなら。早く帰って勝手にイチャイチャしてろ。


ぼーっとしながら並木道を歩いていく。


なぜ俺は「オタク」と言われるようになったか。それは多分これだな。俺のバッグにはアニメキャラのストラップを何個かつけている。きっとこれが原因なんだろう。まぁ、全然気にしてないけど。


あっ!そうだ、今度アニメイタに行こう!その店はアニメグッズがたくさんある。漫画も、CD・DVDも、ストラップも、何種類ものグッズが並んでいる。アニメ好きにとってはとてもありがたい所。あー、行きてぇ。


ようやく家に着いた。


「ただいまー」


玄関のドアを開ける。


「にぃー!!おかえりーー!!!」

「くぅただいま!ちゃんと宿題してたか〜?」


こいつは一番末っ子の空歌(くうか)。俺の妹だ。

まだ小学2年生。


「よまにい。卵買ってきた?」

「あ...。忘れちゃった」

「はぁ?バカにい!!あんなに言ったのに!」

「ごめんってば。」


怒りながら口を膨らませてるこいつは、長女の恋葉(こいは)。中学2年生。


「あれ?きりは?」

「きりかなら自分の部屋にこもってるよ。どうせまたゲームか何かじゃないの。」


またか。次女の霧香(きりか)は、人との関わるのがあまり好きじゃない。そこだけは俺に似てる。


リビングに行き、その奥の和室を開ける。


「母さん、ただいま。」


母さんの写真の前で座り、手を合わせつぶやく。


病気で母さんが死んだのは、5年前。妹たちも小さかったし、俺だって中学校に入ったばっかりだった。だから、多分俺が一番、母さんのことを鮮明に覚えているだろう。妹たちは、あまり母さんのことを知らない。特に空歌は、まだ4才ぐらいだったっけ。小さい頃から母さんを失うなんてな...。




だから俺は、みんなを守りたいなぁって思う。妹たちにとって、必要な兄になりたいなって。

なれる自信はあんまないけどな。こんな俺だし。



でも...。


家族。


それは俺にとって。





多分この世界で唯一、大好きで、守りたいものなんだろう。

どんどん長くしてくつもりです(^^)

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