序章‐2
あれから数日、毎日図書館に通って生き物図鑑を調べているけれど、やっぱりアレが何なのか分からない。
かなり詳しいものまで調べたのに。
更に専門的なものにまで手を出す。
伝記伝承系のものまで調べてみているのに、さっぱり分からない。
大きさ、色形、食べ物から鳴き声まで、ありとあらゆる角度から調べてみても、アレに当てはまる生き物なんて皆無だ。
あの子鳴くんだよね、獣とも鳥ともつかない顔して、声とも音ともつかない声で、色んな音が一つになったような不思議な響きで。
得体の知れない生き物持ち込んで隠れて飼うなんて、見付かったらどうなることかとかなりビビッてるんだけど、鳴き声でバレるってことはなさそう。
あ、あと食事でもバレないかも。
ずっと試してみてるけど、結局例の軟水しか口にしないし。
うちの家族は私が急にペットボトルの水を飲みだしても、何かの美容法とかだと思って気にしてないみたい。
水しか飲まないんだったら何か言われたんだろうけど、食事が変わってないから特に言われないのかも。
それにしても、一体何なんだろう?
少しづつ大きくなってるみたいだし、いつまでも隠しておくのは無理だよなぁ。
てか、何で水だけで大きくなれる?植物かよお前。
それからひと月、そろそろ隠しておくのが難しくなってきた。
もう、ちょっとした犬位の大きさになってるし。
昼間ベッドの下に隠しておいても、クローゼットの中に押し込めておいても、窮屈そうでなんだか可哀想になってきた。
ずっと私の部屋の中で、運動とかも全然してないし。
運動不足でどうにかなっちゃわないかと心配になってきたぞ。
だからといってやたらと他人に見せて良いような感じもしないんだよね。
ホント、どうしよう?




