人の希望 滅びは終わりの始まり
この作品は、
気がついたら、どこかにいた。
いや、本当にどこか。
それでもここが現実じゃないのはすぐに分かった。
辺りに散らばっているのはcount0の死体で、私達は跳び跳ねて喜んでいる。
こんなの、現実のはずがない。
それに、私の最後の記憶は奴等に殺されていたのだから。
私達「ヒト」は、魂をデータ化し、体を持たないで戦う。
だから手榴弾を持っての特攻などは、普通なのだ。
それでも、壊れた体を回収するのも作るのも、莫大過ぎる資源が必要で死ぬことより体が壊れるのは効率が悪い。
だからあいつらは、「count0」は私達の体を破壊して殺すのだ。
私は今「ヒト」が死んで新しい体を手に入れられるための仮想空間にいるのだ。
「700800000番でお待ちのラルフ様、どうぞこちらへ。」
窓口のお姉さんが私を呼ぶ。
「前と同じ体がございましたので、こちらで宜しいでしょうか?」
「はい。」
「かしこまりました。それでは、はりきってcount0を殺してきて下さいね。」
そして辺りが歪むような感覚に捕らわれ、いつのまにか眠りについてしまった。
クグツカイライ様との協同作品です。