オクトパスの心の内 第2話
「りょーちゃん!おはよー」
正門のところで友達の園田 梨子に会った。
梨子はバレー部でなんかよく知らないけどめっちゃ頭いい。
学年でトップ3とか普通に入るし。
どんな勉強法してんの?って前に聞いたら
「とりあえずチョコをお食べ」
って返された。意味不明。
天才の言うことはやっぱ違うよね。うん。
「りょーちゃん、今日クラス替えっすよね。どうする?ガチどうする?」
「や、それはあたしも2週間前から夜も眠れないほど考えてるっす」
「あ、そうなんすか」
身長150cmでバレー部にしては小柄な梨子はリベロ(守備専門の選手)として活躍してるそう。
前に練習試合観に行ったんだけど、なかなか上手だった。
それを梨子に言ったら、
「りょーちゃん、あたしあんたにお菓子あげようとか微塵も思ってないからね?」
とか言われた。ほんと素直じゃない。
「はぁぁぁぁ。クラス替えって無駄に緊張するから嫌だよね」
目を細めて嫌そうな顔をする梨子はなかなか可愛いと思う。
目がくりくりしてるし、ボブの髪型も似合ってるし。
ちょっとキノコチックなのは黙っておきます。
「よし、それでは、りょーちゃんと同じクラスになることを願って、」
「おう」
「これからあたしが祈りの歌をりょーちゃんに捧げます」
「・・・おう(本当にいらない)」
「きょうはあぁぁ〜クラス替えでえぇ〜りょーちゃんとおぉぉ〜」
やっぱり、天才は考えることが違うと思う。うん。