8
皆様!!
魔王(僕)は思い出しました!
やっぱり僕は、やれば出来る子なんだ!
えへん!!
え?
何の話か分からない?
本当に!?
僕、ずぅーと、うんうん唸りながら頑張って思い出したのに…。
グズッ。。。
仕方無いかぁ。
僕、すっごく話脱線させちゃったから。
じゃぁ、また分かるようにお話するね。
あのね、勘違いの話途中だったんだよ。
えぇーっと、“身の振り方”って言葉の意味を変なふうに勘違いしてたって話。
んっとね、僕は、そんなの勝手にすれば良いのに。
とか
こんなの皆で相談する必要なんて無いでしょ。
なんて思ってたんだ。
だってさ、“身の振り方”って僕的には、ダンスというか舞踊というか、そういう物の事だと思ってたから。
だからね、内心
“はうぅ!?!”
って息呑んで、ピキピキーン!!って固まっちゃってました。
ん?
何で固まったのか?
・・・う〜ん・・・、まぁ良いか。
一族(皆)には秘密だよ。
絶対、言わないでね!!
あのね、僕、リズム感が壊滅的なんだ。
だからね、そんな相談なんて全く気乗りしなくて・・・。
あんまりにも、ヤル気なしな態度だったから、訝しげな顔した皆様に突っ込まれました!!
“そんな隅っこで膝を抱えて何してる?”
とか、
“そうかそうか!!分かった、分かったぞぉ〜。お前は拗ねてるんだな!!!ガハハ!!”
とか、
“あぁー!もぅ、あんた鬱陶しい!!本当に鬱陶しいわ!!そんな場所に居られると気が散るじゃない!さっさと此方に来なさいよ!!”
とか、まぁそんな言葉のオンパレード・・・。
うぅ〜ん。
一応、温かい言葉みたいだから、取り敢えず気にしないでおこうかな。
例え、皆が向けてくれた物が生暖かい笑顔だったとしてもね…。
さて、そんな僕に
“憂鬱そいな顔してるな。何が嫌なんだ?”
って一族のお兄さんが聞いてくれて、僕の勘違いが発覚したんだ。
そしたらね3人が3人とも声を揃えて
“はぁ!?”
“いや…、それ本気?本気で言ってる?”
だって。
すっごく息がピッタリだったよ。
いつの間に、そんなに仲良しさんになったの?
何だか、ズルイよなぁ。
僕も仲良しさんになりたい!
チョット不満だったけど、さっきの皆の質問(叫び)に、コクコクコク…って高速頷きで返事してみた。
すごいスピードで驚かせようとしたんだけど、この技はあんまりオススメ出来ないって分かったよ。
だって、思いっきり振った頭がクラクラして、首がガクガクして、身体もフラフラになって、立ち上がれないんだもん。
それに、動きが速すぎて頷いてるのが分からなかったらしいんだ…。
まるっきり意味無し。
何か、ダメだね、僕。
今、凄く空しい感じ。
だから色んな意味でリスクがとっても大きいと思うんだ。
そんな立ち上がれない僕を囲んで、3人は更に思い思いの反応を見せてくれた。
熊さんは腹を抱えて、ヒィーヒィー苦しそうに笑いながら、プルプル震える手を僕の肩に乗せて一言。
“お前、最高〜!本当に最高だよ!!”
??????最高?
何が最高なの?
これって僕は誉められてるの?
それとも貶されているの?
微妙な感じなんだけど。
それに熊さん、主語が抜けてるから余計に話が分からないんだけど…。
あれだけ笑ったのに、まだ笑い足りないのかな?
熊さんの頬がヒクヒクして口がフニョって崩れてるよ。
無理しないで笑った方がいいんじゃない?
そう思いながら、一族のお兄さんを見ると、僕に背を向けてテーブルに突っ伏してたんだ。
肩が小刻みに振るえてるし、僕、何事!?ってドキッとした!
僕は魔王だからね、一族を守る責務があるんだよ。
だから何で、そんなに震えてるのか気になって、そんで心配になったんだけど、
“・・・・・・!!!?”
暫く見てて、分かった。
心配無いんだって…。
何か声を抑えてさ、必死に笑いを圧し殺していたみたい。
熊さんといい、お兄さんといい、何がそんなに可笑しいんだろう?
そして僕は、また仲間外れなんですね。
そーですか。
あ〜、僕…拗ねちゃおうかな。
なんて思ったんだけど、僕に、そんな暇は無かったみたい。
“あぁ〜!!!!もぉ本当に鬱陶しい!!そのウジウジした態度も苛つくー!!シャンとしなさいよ!!シャンと!!男の子でしょ!!”
う〜ん・・・、怒られたのかな、僕。
取り敢えず、この声は猫科獣人の彼女です。
そして彼女の言葉は、耳が痛い、トリプルな感じで!!。
胸がグサグサ、ザクザクされて、鼓膜にズシャって突き刺さる高い声。
意外に・・・ダメージ率高い感じだよ。
ついでに、しっかりガッチリ摘ままれた僕の耳がギリギリ音を発ててギューってされてます。
つまり、左右にグニッと伸ばされてる状態なんだ。
実はこれ、地味に痛かったりするんだよ。
彼女は何故か笑顔なんだけどね…。
そろそろ言っても良いかな?
僕、ウサギやエルフは目指して無いんです。
僕は魔王のままが良いんだ。
だから、お願い!
もういい加減、僕の耳から手を放して!!
シクシクシク………。
補足
この後ちゃんと“身の振り方”について教えてもらいました。
あぁ〜、本当に、ダンスや踊りの事じゃなくて良かった(涙)




