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まおう!!  作者: 犬犬
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さわらぬ

“熊さん”に祟り無し。



これ、とぉーっても重要なキーワードだよ!


テスト問題にしたい位、大事な言葉だからね!!


ちゃんとメモ出来た?


大丈夫?


忘れたらダメだよ。


忘れちゃったら〜、大変な事になっちゃうんだからね。


その時は覚悟してね。


僕?


僕は既に体験済だよ。


それはもう、ナチュラルな動きで調教(教育)されちゃいましたから。


えへへ。


だから不機嫌な“熊さん”の顔を見ただけで、ほぼ条件反射の土下座しちゃいます。


それも脊髄反射だから速いよぉ〜。


土下座スピード・・・。


あは・・・今の僕、魔王として、かなりマズイよね。


もう一族(皆)の前には立てない気がする。


まだ、一度も前に立った事無いけどさ…。






さて、そんなグダグタな魔王(僕)の前には、熊さんと馬車で一緒だった魔族(一族)のお兄さん、それと猫科獣人の女の子が居るんだよ。


何で4人一緒にいるかと言うと、今後の身の振り方を話し合うんだって。


そんなの必要なのかな?


僕としては、勝手にフルフル身体振ってれば良いと思うんだけど。


僕は振らないけどさ。


んで場所はね、僕が待ちぼうけしてた部屋よりも、少し広い部屋に移って来ました!


移動中、ちょっとドキドキしてたんだ。


やっとグレーの部屋から脱出しての新天地だもん。


ワクワクしながら開いたドアの向こうを覗いて、僕、ガッカリしちゃった。


だって、ちょっと広いグレーの部屋だったんだもん!!


あぁ〜、もう!!本当に誰の趣味だよ!?


絶対、僕に喧嘩売ってるでしょ!


ん?


なっ、何でしょうか?


“熊さん”


その無表情が怖いです。


その視線がグサグサ突き刺さって心がズキズキ痛いのですが!?


あぁ!!


もしかして、このグレーの趣味は“熊さん”でしょうか?


そうなんですか?


そうなんですね!!


はあぅっっ!!!


スイマセン!!


スイマセン!!!


魔王(僕)ごときが、ケチ付けてゴメンナサイィー!!!


平に平にお許しを〜!!!!!


しっかり床に額を擦り付けて、ザ・土下座を実演中の僕・・・。


えっ?情けない?


もうそんな事、僕は気にしないよ。


だって走馬灯は一度見れば充分でしょ。


もう二度と、走馬灯(そんな物)見る気は無いのだよ。


ハッハッハ〜!!


おや?何か暗くなった?


ん…やっぱり暗くなったみたいだ。


あれ?そう言えば僕以外にも3人いるはずなのに…此処、とぉーっても静かな感じなんだけど。


気になっちゃって、気になっちゃって僕、落ち着かないからね、少しだけ顔上げて、そぉ〜っと様子を見てみる事にしたんだよ。


そしたらね、


“んんー?お前、何やってるんだ?”


って熊さんの声が!!


いや、何って土下座してます…。


反省の意思を見せていたんだけど、熊さん、気付いていませんでしたか…。


そうですか。


もしかして僕、土下座損ですか?


・・・・・・。


何とも言い難い気分で顔だけ上げたら、至近距離に熊さんの顔が!


ちっ、近い!


熊さん、顔、近すぎ!!!


えっ!何ですか?


ニッ!!って、ニッ!!って

その笑顔は何?


“あぁ。”


って、納得顔…?


“何を必死に隠してる?”


はい?


イエイエイエイエ!!


何も、なぁーんにも隠して無いです。


僕はオープンだよ!


魔王だって事も秘密にしてないもん。


だから、ブンブン目一杯首振って否定したんだよ!僕!!


でも熊さん、一段と良い笑顔でニッって、そんで白い歯がギラッて・・・。


そしたら僕の背中をゾワゾワってして何かが駆け抜けたんだ。


後から分かったんだけど、この時の感覚って“悪寒が走る”って表現するんだって!!


僕には見えなかったけど、悪寒ってどんな生き物なんだろう?


走るんだから、やっぱり足が有るんだと思うんだ。


人間界では余り見掛けないけど妖精種の内の一種かな?


あれ?少し話が反れちゃったかな…。


とにかく、ゾワゾワする感じが治まらないまま、僕は熊さんと合わせた視線を外せずにいたんだ。


そんでね、トン!って、トン!って肩を叩かれたって思ったら、僕、宙に浮いてました。


うわぁぁーー!!


ポーンって軽く放られて、ジタバタジタバタしてる内に熊さんの手元にリターン。


だから僕は、ドサッ!となって、グエッ!!と唸った。


もしかして……僕って、投げやすいのかな?


そう言えば魔王城(お家)の門番にもポーンってされたんだった。


って、ちょっとだけ、現実逃避しようと僕頑張ったんだけどね、ダメだったよ。


現実って厳しい。


熊さんが掴んだ場所はね、僕の服の襟首なんだよ。


この服ってね、僕がぶら下がった位では絶対に破れないんだ。


めちゃくちゃ丈夫に作られた特別製の魔王服。


んで、僕が何を言いたいか分かる?


皆は、もう分かるよね。


でも、“熊さん”はね、気付いてくれないんだよ!


今、僕の首が締まってる事に!!


ググゥって服が首に食い込んでるの!!


足が地に着いてないの!!


だから、苦しんだってば!!


もぉ、勇者でも魔獣でも村人Aでも何でも良いから誰かタスケテ〜。











2回目の走馬灯上映中に僕は助けられました。


“おっと!?スマンスマン、大丈夫か?”


じゃないよ熊さん!!


いくら魔王(僕)だって、今回の調教(教育)は本当に危なかったんだよ!!


もうちょっとで、魔粒子に変換されちゃうところだったんだからね!


プンプカしている僕を何故か熊さんは不思議そうに見てたんだ。


だから、


あっ、あれ?何か違う?って疑問が浮かんだんだよ。


そしたらグワングワン頭を揺さぶられて……撫でられて、


“俺は教育なんてメンドクセー事する柄じゃねーよ!ガハハ!!”


だって・・・。


調教(教育)なんかしてない?


えっ…だって、さっきの部屋で僕に《頭突き》かまして《蹴り》かまして《投げ》つけて《関節》極めてたよ。


これ、調教(教育)だよね?


はい?


違うの?


寝惚けてただけ…!?






・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。






えぇっと、つまり、半分寝てた人に僕は負けちゃって、調教(教育)されたんだって勝手に思い込んじゃったって事?


えっ?


そう言う事なの!?






はっ…恥ずかしぃ〜!!!


お願い!!


誰か僕に隠れる穴をください!!











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