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“それでは、ご説明させていただきます。”
魔王(僕)の前には、受付嬢さんがいます。
“先ず、依頼の殆どは此方に並んでおります掲示板ボードに貼り出されます。”
キラッキラの眩い笑顔がチャームポイントの受付嬢さんです。
“難易度は手前が簡単な物となり、奥の物に成る程高くなります”
サーモンピンクのタイトなスカートと同色のベストを身に着けた事務員スタイルの受付嬢さんなんです。
“依頼はランク分けされており、FとSは単一・EからAまでは、各々+と−が付き、全部で12の依頼ランクがございます。”
でも、僕は残念でなりません。
“まお様の場合は、入会直ぐですので、現時点ではFの依頼書のみお受け頂けます。”
一体、何故なんでしょうか…、彼女は腰に手を当て、グッと胸を張り、ババーン!!っと立派な仁王立ちを披露してるんです。
“・・・・・・聞いていらしゃいますか?”
これで“ぎゅうにゅうびん”とやらを片手に持ってれば完璧なんだそうです。
“・・・・・・。”
って、僕の後ろを通過して行った冒険者が呟いていました。
“ぎゅうにゅうびん”とはどんな武器なんでしょうか?
完璧になれる武器が有るなんて知らなかったよ。
達磨のおっちゃんだって、一言も言ってなかったし…もしかして、スッゴク貴重で希少な武器なのかも。
それって宝剣とかの類いになるんだろうなぁ。
うん、きっと、そうなんだろうね。
いつか見てみたいな、宝剣“ぎゅうにゅうびん”
あっ!!いけない。
受付嬢さんの説明が終わっちゃう!!
慌てて考え事から現実に復帰したんだけどね、まだ、ピシィー!っとした仁王立ちを維持してたよ。
すごい…ね。
その姿は何て言うか……、まるで御手本の様な仁王立ち。
うん、そんな感じ。
ぴったりだ。
でもって、それって、もしかして基本姿勢って奴?
たしか、人間界でシャカイとか言う場所に出て働く時に、7日間位の短い期間で、基本〇〇とか基本△△とか言う事を徹底的にビシバシ仕込まれるんだって。
その、あんまりの容赦無い7日間で、人格が変わちゃうって人もいるって話だよ。
シャカイって…怖いね。
スッゴク怖いよね!!
僕、連れて来られたのが冒険者ギルドで良かった。
本当に良かった。
熊さん、ありがとう!!
もし、シャカイなんて所に連れて行かれてたら・・・ガクブルガクブルブルブルブル!!!
あ、あれ?受付嬢さん?
スッゴイ素敵なニッコリ笑顔ですね!!
とっても魅力的です!
でも何でかな?
メチャクチャ怖く感じるんだけど…。
コレって……気のせい?




