27
うひゃ〜!
立派な武器が、僕の前でキンキラキラキラ輝いてるよぉ〜!
何かね!何かね!
良く分かんないんだけどさ、武器がいーっぱいなんだよ!!
どんなのが有るか知りたい?
知りたいよね!!
ね、知りたいでしょ!!
あのね、騎士が持つ様な剣とか、細身の片刃で刃の部分が波打ってる模様が有る物とか、湾曲してたり、細長かったり、短かったり、大きかったり、すぅ〜んごく重かったり、もぉ、色々一杯だよ!!
武器の素材だって、盛りだくさんなんだよ!!
木でしょ、銅でしょ、鉄でしょ、鋼でしょ、それから、クリスタル使ってたり、魔物の一部を使ってたり、はぁ〜…すごい、すごい、すごいよ!!!
“坊主…、分かったから少し落ち着けや、なぁ。”
呆れ度合い90%の声を掛けてくれたのは、勿論、達磨のおっちゃんだ。
目を向ければ、“しょうがねぇーなぁ。”って、苦笑いをしている。
うん。
そうだよ。
しょうがないんだ!
だって、夢見た武器だよ!
もう、魔王城(お家)の窓からコッソリ隠れ見なくても良いんだよ!
何たってさ、僕の武器になるんだから!!!
あぁ〜どれが良いかな?
“おぉいコラ!!待て!!待て待て待て!!!手当たり次第に手を延ばすな!!弄るな!!振り回すな!!危ねーだろが!!”
見た目の印象ではね、スッゴイ大雑把に見える。
だから意外感バリバリなんだよね、なかなか口煩いんだよ、達磨のおっちゃんは!
でも、そんなんに成っちゃうのも分かる。
だって、とぉ〜っても綺麗なんだよ、この武器達!!
やっぱりさ、人に触られたく無いなって思っちゃうよね。
そーだよね。
でも僕は触っちゃうよ。
ごめんね、達磨のおっちゃん。
だって我慢なんか出来ないもん!!
ほらぁ、この剣なんかさ、刀身が青みがかってるんだよ。
んでさ、光に翳すとね、真っ青な色が表れるんだ。
ね、綺麗でしょ。
こっちの槍は、なぁんと長さが変幻自在なんだ!!
いつでも、どんな時でも好きな長さに変えられます。
だって!
説明書に載ってる写真では、物干し竿になってたよ。
オプションで乾燥機能が付けられるんだって!!
それから、おっもぉ〜い棍棒には重量制御機能が付加されてて、自由に重さを変えられるように成ってる。
その機能を有効に活用して漬物石になってた。
オプション機能は、発酵促進が付いてるんだって。
ん?あれぇ?何か変?
何かオカシイ!
僕、武器の説明してたんだよね?
違う物の説明に成ってなかった?
それって、ちょっとドウナノ?って思っちゃう事、言ってたよね。
ん〜…でもさ、何か面白いから良いっか!!
ゆるす、ゆるす〜!!
そのまま幾つかの武器を抱え込んで、ホクホク幸せ気分を僕は味わっていた。
そんな僕の手の内から、まるで逃げ出すみたいに武器の一つがツルッと飛び出した。
何の抵抗も無く、サクッとカウンターに突き刺さってビョ〜ンビョ〜ンっと呑気に揺れている。
それは達磨のおっちゃんの指先まで、後わずか1㎝(セム)だ。
おっちゃん、危機一髪だ!!
ごめんよぉ〜!
凍りついていた達磨のおっちゃんが、少しずつ解凍されていく。
そのたびに、表情が変わって行くんだ。
怖い感じに。
どうしよう……逃げちゃおうかな。
あっ…もう無理そう。
……そ…その般若のお面、迫力スッゴイね!!
え?違う?自前。
・・・・・・。




