表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
まおう!!  作者: 犬犬
11/41

11

僕には今、じぃー…って見つめる相手がいるんだよ。


それはね、陶磁器の様な滑らかさを持ってて、小動物みたいに可愛いんだ。


んでね、他にも、とっても不思議ちゃんな感じをビシバシ飛ばしてくるんだよ。


ねっ!!


ほら、メチャクチャ可愛いでしょ!!


そんな素敵可愛いモノに、魔王(僕)は夢中なんだ。


んー…皆も気になる?


じゃぁ、もうちょっとだけ話しちゃおうかな〜。


そう、それはね、僕達が勧められたテーブル席に鎮座している

“これは一体何でしょう?的な彫像型装置”なんだ。


そんな面白そうな物、見なかった振りは出来ないでしょ。


ねっ!!


それにね、そんな面白い物を放っといたら、“もったいないお化け”が出ちゃうんだぞ。


“もったいないお化け”が出てきたら、大変なんだよ。


モッタイナイ…モッタイナイ…って呟きながら、みぃーんな何処かに仕舞われて出て来れなくなっちゃうんだから!!


嘘じゃないよ!


本当の事なんだからね!!


だって、前に従兄弟が言ってたんだ。


人間界に遊びに言ったら、“もったいないお化け”を見たって。


確かにモッタイナイ…モッタイナイ…って言いながら色々仕舞い込んでたって言ってたんだもん!


だから、気を付けないと駄目なんだよ。


僕達だって仕舞われちゃうんだからね!


ふぅ〜…。


ん?何か、少しだけ話がズレちゃた?


えーと…、話を戻すね。


その彫像型装置に目が奪われてたのは、僕だけじゃないんだ。


皆、スッゴク真面目な顔して、それを見つめてるんだよ。


ライバル?多しって感じなんだけど、もしかして、皆はコレがなんだか知ってたりする?


何か、空気がピリピリしてる気がするし…。


雰囲気が今までと何だか違うし…。


これ、そんなに大変な物なのかな?


ジィー…って、よーく観察してみたけど、やっぱり僕には何だか分からないよ。


どうしようも無いから、また皆を目で追って様子を見てたんだ。


早く何か説明してくれないかなぁ〜って思いながら。


そしたら、僕の視野の外から愉しそうな笑い声が聞こえて来るんだよね…。


そう、僕が態々、見ないように見ないようにって頑張っていた方向から…。


あーあぁ〜、僕の苦労が台無しだよ。


“クックック…!!”


なんかさ、そのまま僕、長いこと笑われちゃったんだけど。


何で?


僕、別におかしな事なんてしてないよ!!


あーっ!


目尻に涙まで溜めちゃってる!!


本当に何がそんなに面白かったんだよ!!


ぷぅ〜って頬を膨らませて僕は正面をぐぅっと睨み付けたんだ。


そう“僕は不機嫌です!!”ってちゃんと態度で見せつけてやった。


ん?僕らしくない?


だって、だってさ、このまま放っといたら状況がどんどん悪くなって行きそうだったんだもん。


仕方無いじゃん…。


例えば、ギルドの中にいる人達、全員から笑われる…とか。。。イロイロ。


・・・・・・。


(>_<。)ズキズキズキ……。


あーあぁ〜心が痛い…。


想像しちゃったよ、僕。


気分は思い切りブルーだね。


僕、知ってるよ。


こう言うのを“獲らぬ狸の皮算用”って言うんだよね。


反省。


““はぁ〜・・・。””


あれ?


エコー?


溜め息にエコー?!


なに?何コレ!


何か面白いよ!!


“はぁ〜…。”


あ…れ……?


違った?


これってエコーじゃ無いの…?


あぁ、そうか。


視野の外の人がした溜め息だ。


さっきまで笑ってたのに、今度は溜め息。


忙しい人だな。


ん?溜め息?


もう、笑ってない。


それに今、気付いた僕は、鈍いのかも。


んでも、笑い納めした後の開口一番が、多分コノ溜め息なんだよね。


うぅ…何かなぁ〜。


ちょっと心がカサカサカサってしてくる感じ?


“そんなにコレが珍しいか?”


あうぅ…頑張ったのに結局、話し掛けられました。


視界の外の人は、あの女性です。


ほら、ボンキュッボンの美しい人…。


“絶対に怒らせたらいけない”って僕の第六感が訴えてる、あの美女なんです。


強い相手と出会っちゃたら、目を合わせないようにしてユックリ後ろに下がって側を離れる事!


これが自分を守る為の基本なんだよ。


だからね、怒らせないように!って、一生懸命、目を合わせないようにしてたんだ。


ユックリ後ろに下がって離れるってのは無理だからさ、せめてこの位はしないとね。


ん?


その割には、頬っぺた膨らませて不機嫌顔で睨み付けたって?


だって、もう遭遇しちゃったんだし、目だって合っちゃたんだし、ただ逃るだけだったらパチン!!って潰されちゃうよ。


ちっとでも抵抗は見せないとね!!


“随分と長い間、間抜け面を曝して見ているようだが。”


あっ…やっぱり、僕の頑張りは………報われないんだ。


怒ってはいなさそうだけど次の一言がコノ台詞かぁ。


ある意味、もぉ〜何か凄いなって思えちゃったよ。


だってさ、初対面で“間抜け面”とか言えちゃう人って、あんまりいないでしょ。


きっと僕は、貴重な体験をしてるんだね。
















はい?


そんな事無い。


実は、そんな人、いっぱいいる!?


・・・・・・・・・。


人間不信になってもいいかな?( ̄ー ̄)…”











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ