お仕置きしちゃうから♪
お仕置きしちゃうから♪
大柳 朱
いたずら好きの少年というのはどこにでもいるものだ。
赤井慎太もそのうちの一人である。
数々のいたずらをこなしていて、今日もいたずらを企てていた。
「今日は~佐々木のカツラをとるぞ~」
佐々木とは、慎太の通う中学の数学の教師である。
佐々木は…ハゲている。
ハゲを隠すためにカツラをつけているのだが、カツラであることは誰が見てもバレバレである。
しかし、冗談の通じない教師で有目な佐々木に“ハゲ”と面と向かっていうものは誰一人いなかった。
廊下の曲がり角の隠れながらチャンスを伺う。
「きたきた」
職員室を出た佐々木が慎太の隠れている方向へと歩いていく。
徐々に距離は縮まっていく。
さん
にー
いち!!
“ゴチン”という音がして二人はその場でうずくまる。
慎太の手にはぶつかった際に掴んだ佐々木のカツラが握られている。
それは、佐々木の頭になにもついていたいことを意味していた。
“くすくす”という笑い声があちらこちらから聞こえてくる。
佐々木は真っ赤にし怒り狂う。
「誰だ!私のカツr…ごほん!帽子を奪った奴は!!」
叫びながら慎太の存在に気がつく。
「あ、お前は赤井慎太!またお前の仕業か!!」
「ははは。ぶつかっただけだって」
「嘘つけ!お前がぶつかっただけなんてあるか!!」
慎太は逃げるチャンスを伺う。
「ははは。先生いいの?カツラがひとりでに飛んでいったよ」
カツラを投げる慎太。
「やっぱりお前じゃないか!!」
素早く取りに行く佐々木。
ゲラゲラ笑いなが逃げる慎太。
「待てー!」
「ははは。」
廊下で追いかけっこをはじめる二人。
慎太に距離を徐々に話され遠くから佐々木が叫ぶ。
「お仕置きだー!」
佐々木の声を無視して走り続ける慎太。
そのとき、突然少女の声が聞こえた。
「おしおきですか~?おしおきら私にお任せを~」
慎太は驚き転んでしまう。
「!!」
声のしたほうをみると、明らかに生徒ではない少女が立っていた。
黒いワンピースの少女がにっこり笑っていた。
「あなたはお仕置きが必要みたなので~この“押尾きりか”がおしおきしちゃいま~す♪」
“押尾きりか”と名乗った少女は慎太に向かって投げキッスをした。
信じられないことが起きた、
先ず、慎太の髪が腰まで伸びた。
次に全身が徐々に縮んでいき、肌は白くなっていった。
胸が徐々にに膨らんでいき、それと同時に腰はくびれ下半身の“アレ”が体内へと消えていった。
最後に、男子の制服が女子の制服に変わったところで変化は終わった。
廊下では慎太だった少女が何が起きたのかわからないまま座り込んでいた。
「あ、あれ、あれれれ?」
現状に気づいた元慎太は体をまさぐる。
「お、女の子になってる!?も、戻してよ!」
しかし、きりかはきっぱりと断る。
「お仕置きですからね~元にはもどれませ~ん。では!」
元慎太をその場に放置し、きりかはその場を走って逃げたのだった。
私は押尾きりか。
悪い子はいねが~?
悪い子は…
お仕置きしちゃうから♪
●あとがき●
皆さんこんにちは。大柳朱です。第二作目です。前回は半陰陽だったので今回は少年少女文庫らしく書いてみました。
やっぱり少年少女文庫は華代ちゃんシリーズですよね。
今回の話は華代ちゃんチックにかいてみました。
これ、リレーとかにできないんですかね?できればリレーにして欲しいんですけどね(笑)
きりかちゃんが華代ちゃんのようにみなさんに愛されるようになればいいなと願っています。
それではまた。