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タイトル未定2026/01/27 21:00

テーブルに並んだ揚げパンに心が躍る。

何年ぶりだろうか。

「いただきまーす!」

目の前に座る翔太君と声を合わせていつも通り挨拶をする。


「ねえ、ココア味も一口食べたいな!」

自分の分のきな粉揚げパンを口に含みながら言う。

「いいよ、ほら食べな」

彼はまだ一口も食べてないのにこちらにパンを差し出す。

「ありがとー!」

といいながら頬張る。

彼のこういうところが大好きだった。

まだ自分は口を付けてないくせに私に好きなだけ食べなって差し出してくれる。

彼が食事をとらなくても問題ないことを理解していてもそれはやっぱりすごくうれしかった。

ご飯を分けてくれるって愛だな~なんて浮かれる。

たまにあまり興味がなくても一口頂戴って言ってしまうほど彼の大好きなところだ。

私もわがままになったものだ。


まず一緒にご飯を食べてくれることがうれしかった。

よく嬉しいからありがとうって言うし、わがままに付き合わせて申し訳ないからごめんねっていう。

もう聞き飽きただろうに毎回優しい返事をしてくれる翔太君は温かいなと思う。

目の前で揚げパンを頬張る彼に視線を移す。

彼はよく私に「温かいね」と言う。体温的な意味なのだろう。

確かに翔太君の体から温度を感じれたことはない。

多分根本的に温かいのは彼のほうだろう。

いつかあなたがそれを理解してくれればいいなと思いながら視線を落とす。


卒アルの話をしているとき彼の反応がすごく悪かった。

思い返せば彼の幼少期の話を聞いたことも写真で見たこともない。

お母さんのことも何も聞けていない。

いつか聞きたいなと思いながら今まで後回しにしている。

聞く機会はあと1000年ある。

でも今日聞けば、あとの1000年過ごし方が変わるかなぁ…とも思う。

私も翔太君もあまり詮索は好かない。

けど。

今日ぐらい勇気を出して話してくれないか聞くだけ聞いてみようと心を決める。


「ねえねえ、後で話したいことあるんだけどいーい?」

怪訝そうに顔をあげた彼と目が合う。




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