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一代の魔神:玉旗西域  作者: Blue Magic
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第9章 - 女剣士同士の死闘

趙可欣チャオ・カシン月華ユエホアは同時に身を翻し、崩れかけた城壁を駆け上がった。足が石に触れるたびに、二人の体は矢のように連続して弾み、瞬く間に古城の頂上、風が唸り砂が顔を打つ危うい石の突端に対峙した。


下では、陸玉珍ルー・ユウジェンが胸を押さえ、震える声で叫ぶ。

――「姉さん...気をつけて!」


陳明軍チェン・ミンクアンは目を離さず、低い声で言った。

――「攻も守も時に応じて使う。近接も遠隔も呼吸を整え、経脈を澄ませば...負けはしない。」


趙可欣はカランビットを構え、その冷たい光を荒城に響かせる。

――「契丹の妖女! 前は見逃してやったのに、また死にに来たか!」


月華は黒髪をなびかせて笑い、二本の湾刀を振り抜き、烈しい光を放った。

――「その言葉...本来なら私が言うべきだ!」


二人は激突した。刃が絡み、火花が散り、雷鳴のように金属音が響き渡る。


月華の剣圧は嵐のごとく、石を割り城壁を震わせた。だが可欣は冷静に動き、軽やかな足取りと正確な反撃で応じた。


「シュッ!」――可欣の一閃が月華の手首を裂き、血が湾刀を赤く染めた。


――「差は明らか...」


だが月華は目を血走らせ叫ぶ。

――「まだだ!!!」


刃と刃が唸る中、可欣はバン・クリスタルの寒気を相手の腕に流し込む。月華の腕は凍りつき、剣は鈍った。


二人の影は裂けた石の上で向かい合い、血が砂に滴った。


月華は荒い息をつき、なおも不敵に笑った。

――「その短い刃で...私を倒せるか!」


下から兄の鉄山テツザンが怒号する。

――「妹よ、気をつけろ!」


その瞬間、陳明軍が疾風のように飛び込み、竹影剣を振り下ろした。


鉄山は素手で受け止め、火花が散る。明軍は驚愕し、汗をにじませる。

――「まさか...これは伝説の『鉄布衫』...!」


二人の激闘は大地を震わせた。だが最終的に明軍の「砂中十三掌」が炸裂し、鉄山の巨体を壁へと吹き飛ばした。


一方その頃、可欣と月華の足元の石床が裂け落ち、暗い地道が姿を現す。轟音と共に二人は闇へと閉ざされ、戦場から切り離された。


冷たい風が吹き抜ける地下道。二人は向かい合い、もはや逃げ場はなかった。


月華は鉄弩を抜き、矢を連射する。火花が散り、音が洞窟に響いた。可欣は壁を沿ってかわし、冷静に機を待つ。


やがて月華は全力で体当たりし、可欣を殴打。血をにじませた可欣は武器を落とす。だが次の瞬間、逆に月華の腕を掴み、氷気を流し込む。


――「バキッ!」


月華は凍りつき、崩れ落ちる。だが最後の力で鉄弩をつかみ、震える手で引き絞った。


鋼の矢が光を帯び、一直線に可欣の胸を狙う。

――「シュッ!」


その瞬間――「シュッ!」


銀色の閃光が走り、可欣カシンの飛刀が敵の首に突き刺さった。血が噴き出し、月華ユエホアは膝を折り、瞳を大きく見開いたまま息絶え絶えになる。


彼女は喉を震わせ、なおも弩を握りしめたが、口元から血を零し、全身を震わせながら最後の吐血と共に砂の闇へと崩れ落ちた。


月華はなおも手を伸ばし、鋼の弩を高く掲げ、かすれた声で呟く。

――「相応しい者が持つべきだ...無駄にするな、私の血を。」


彼女の視線は霞みながらも、誇りと不屈の光を宿していた。弩は手から滑り落ち、冷たい砂に沈む。黒髪に覆われた顔はそのまま静かに動かなくなった。


可欣は肩を貫かれ血を流しながらも、胸に重い痛みを覚えつつ弩を拾い上げ、静かに誓う。

――「月華...この武器を、決して忘れさせはしない。」


地下道には血と風の音だけが残り、二人の女侠の壮絶な決着を刻んだ。


可欣は壁を蹴り、血を滴らせながらも気功で飛び上がり、ついに地上に戻った。

彼女は弩を掲げ、声を張り上げる。

――「月華は、私の刃の下に散った!」


その声は稲妻のように全戦場を震わせた。


下では鉄山テツザンが目を血走らせ、叫びを上げる。

――「妹よォォ!!!」


怒り狂った彼は明軍ミンクアンを体当たりで吹き飛ばし、岩壁を揺るがす。


......


数十里離れた洞窟の中。

鉄山は月華の亡骸を抱き、嗚咽する。

――「妹よ...俺が一緒に登っていれば...守れたのに...!」


部下が慰めの言葉をかけるが、鉄山は怒号して打ち倒す。

――「黙れ! 弱かったのは俺だ!」


そして炎の中で血の誓いを立てる。

――「七日後、あの二人の首を必ず父上に捧げる!」


復讐の炎が洞窟を赤々と染め上げた。


......


ジープは砂漠を走り、可欣は弩を胸に抱いたまま血に染まった腕を押さえていた。

明軍が振り返り、声をかける。

――「大丈夫だ、すぐに安らげる。」


だが次の瞬間、可欣の全身が痙攣し、青黒い血管が腕を走った。

――「あ...!」


仲間たちが驚愕する中、明軍は叫んだ。

――「車を止めろ!」



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