⑫面白い状態は通常ではない
さて、コニャック、落ち着いた?ん、脈をとらせて。ん。いつものコニャックね。結局あれから逃げ出そうとして全く手が付けられないのだもの。話どころじゃなかったわ。
……さて、私は、コニャックがもう、ひとつめの面白い状態を感覚で理解していると思うのだけれど、今、解るかしら?
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何々?ふふ。そうね、面白いかは、よく解らなかったけれど、俺の状態は普通じゃなかった!って、そんな風に苛々しないで。
そうね。私は、面白いという状態は、人の感覚的に、普通の状態、ではなく、波がある感覚だと思っているわ。
コニャックが全く自覚がないから、極端な方法でその波を体感してもらったけれど、感情と感覚が過敏に反応する方程、その波は、細かく、大きくなるし、感情も変動が激しいの。
ね。コニャック、今は、この言葉、信じられなくとも構わないわ。すこし前に私が提示した、文章は、言葉(音)が、寄り集まって出来たもの。嬉しいと感じる音が寄り集まって出来たものが嬉しいと思う文章ならば、その文章をばらばらにした音だけでも、それは嬉しいということ、というのは、そのことを表しているの。
つまり、音の波よ。