13.3話
丘でアスピルされたので、丘に転生されて来た。
周りを見渡すと、魔族だけみんないた。
『ジュン!アスピルってなんか気持ち悪いなあの感覚!』
『あー!でも斬られるよりは100倍いいだろ?』
『確かに。』
一緒に死んだキッドもいるが、やはり、マイとプレイヤーはいなかった。
『キッド!そういえば、マイが後で合流するから。』
『マイミ昨日で卒業したんだろ?違うのか?』
『ちゃんと卒業した!卒業したら、青魔族ってある程度のお願いを聞いてもらえて、異世界の記憶は消されて、人間界に戻るらしい。多分シンの逆バージョンだな。
マイは、異世界の記憶無くなるのが嫌で赤魔族としてまた、異世界に残ることで記憶を無くさない決断をしたみたいだ。』
『あいつマジすげーな。オレなら、ある程度の金や名声とかにかなりグラっと来るわ!』
『まぁそうだよな。誰でもそうだと思うぜ。それを迷わずやるとこがマイのいいとこなんじゃん。』
『そっかぁ。ってかジュンおまえなんで顔赤くしてんの?』
『はっ?何が?何もしてねーし!』
勘が鋭いキッドに少し動揺してしまった。
『ってか、記憶残ったままなんだろ?なんで、マイミLINEやらないの?』
『確かに!なんでやらないんだろうな?会ったら聞いてみよーぜ。』
『なぁ、ちょっといいか?』
『どうしたキッド真面目な顔して、似合わないぞ。』
『あのさ、その青魔族の卒業のお願いってさ、人間界の人間1人を消す事って出来ると思うか?』
…消す?
…誰か殺したい人間がいるのか?
…これがキッドの心の闇の片隅なのか?
『いや、無理じゃないか。多分。』
『そうか。まぁそうだよな。忘れてくれ。』
…キッドの心の闇もかなり深そうだな。
オレはさっきの質問を聞いて直感的にそう感じた。
『キッド!時間がない!村に戻って早く用意しよう!』
『そうだな!丘で日向ぼっこしてる余裕はないんだったな!』
『みんな、聞いてくれ!
今日必ずやつはまた来るはずだ、昨日プレイヤーの仲間と相談して、ボーガンを大量に、買ってこれないか頼んでみた。
これでいくらか、遠距離から、戦力を減らせないか考えている!
ここにいるみんな、戦いなんて慣れている者はいないと思うけど、自分の居場所を守る為に今日は、頑張ろう!』
『オー!』
青魔族のみんなも、キッドもまたみんなやる気だ!
よかった!
戦いに絶対不可欠な物それはやる気!
絶対無理と思って戦って勝てる訳がない!
喧嘩や、タイマンだってそうだ!
絶対勝てる!まずその心意気が大事だ。
絶対勝てると思って全力で行っても負ける時はあるんだ。
絶対無理と思って戦ったってそりゃ勝てる訳が無い!
自分は無敵!
絶対いける!
オレはリアルで喧嘩になった時いつもそう奮い立たせて、向かって行っていた。
その考えが、戦いに通じるかはわからないけど、今回は、喧嘩じゃない!
ましてや、人間の姿をした人を殺すんだ!生半可な気持ちでは絶対無理だと思った。
『とりあえず村に急いで戻ろう!村でグロックに殺された仲間達と合流しよう。』
そういうとみんなで村へ急いで戻った。
『魔族長!なんかボーガン使いながらいい案ないですか?』
村に向かい歩きながら、キッドとオレと、魔族長で作戦会議をしていた。
『ジュン君、発煙玉を上手く使いながら、こちらを見えなくして、そこから、ボーガンを撃ったらどうかな?』
『仲間うちにあたりませんか?』
『もちろん前衛に仲間のモンスター、プレイヤーを置かずにの話です。矢が煙で飛んで来る角度がわからなければ、敵も避けようがないんじゃないないかと。』
…確かに!
『魔族長!ジュン!でもそれだと、こっちもどこ狙って、撃ったらいいかわかんなくね?』
『確かに!』
『キッド、だから、プレイヤーのマップを使うんです!必ずあのプレイヤーは緑の魔族化して来るでしょう!
みんな、プレイヤーの緑の星6の点を目指し、一斉射撃したらあたりませんか?』
『オー!』
オレもキッドも納得の声が出た。
…確かに!なかなかいい案かもしれない!
『魔族長!発煙玉が上に上がらないで、下で煙だけだす仕組みが必要じゃないですか?』
そう、あれはシンの部屋の前で発煙玉使った時は、天井に発煙玉があたり、一気に煙が充満した。
あれは発煙玉が、天井で止まったから、煙が充満しただけで、本来、オレが襲われた時に使われた発煙玉はちゃんと煙を上げ空に飛んで行った。
発煙玉とは本来ならそういう物だ。
『ジュン君。ちょっと試してみたい事があって。上手くいくかは、わからないけど、発煙玉が到着次第実験ですね。でも前、上に上がらない煙玉みたいの見た事あった気がします。』
『そうなんですか?』
『自分もプレイヤー側の情報はほぼ入らないので、うろ覚えですが、モンスターから、その玉使って逃げてる人がいたような気がします。』
『それがあればいけそうですね!』
『まぁ、無ければ発煙玉を加工の方向で行く感じでいこうかと。』
『了解です。一緒に頑張りましょう。』
村の入り口まで戻って来た。
…ここからは時間との勝負だ!
…オレがしっかりしないと。
村の中が騒がしい!
でも察しはついていた。
…みんな、ここに居れば安全だって言われてここに居たんだもんな。
…それが、訳のわからない、緑色に光ったモンスターと、プレイヤーがいきなり入って来て、逃げる暇なく殺されたら、そりゃ恐怖になるよな。
…殺されたみんなを、オレが説得できるかわからないけど、このままじゃいけないと思う。
…出来る限りの思いを伝えないと。
『魔族長いきましょう!ここからが大変です。お手伝いして貰えますか?』
『何を言います!あなたが新しい魔族長ですよ。新魔族長ジュン君。』
『オイ!オレも忘れなんよアホジュン!』
『もちろんだ!頼りにしてるぜ相棒!』
死ななかった青魔族のみんなを引き連れて、魔族村に入るとこだった。
『ジュン君!!はぁはぁ、お待たせ。ちょっと走り過ぎて疲れちゃった。ハハ。』
オレはマイを見てこう言った。
『マイ!おかえり。』
『ただいまジュン君。そして、みんな。』
魔族長など、マイの卒業の日を知ってる者達がマイがいることにビックリしている。
『マイちゃん。どうして、昨日卒業だったはず、、。』
『テリーさん。私赤魔族になって戻って来たの。みんなと戦う為に。他にもまぁ色々あるけど、今はそう言う事にしといて。』
マイが爪で、オレのケツを軽く刺している!
…なんで、オレ、ケツつっつかれてんの?
…オレのせいで赤魔族になったって言いたいのかな?
『マイ痛いんだけど。』
『ふふふ。』
…何その不気味な笑い、、。
…怖っ!
『アホジュン!マイミとなんかあったのか?』
『ねーし!ねーし!なんもねーねー!』
『ほんとか?あやしいなー!』
『キッド!そんな事より時間ないんだって!マイが赤魔族になった事も説得には大いに使える。早く。みんなで、一致団結しないと。』
『そうだな!じゃあ行くか?』
オレらは村に入り
そしてオレはありったけの声を出し、昨日半分くらいの殺された魔族達に問いかけた。