13.25話
オレはマイから聞いた話で緩んだ涙腺を引き締め、しっかりマイを見て話した。このオレとはどういう人間かを。
『マイ、、、。前に話した、シンがいなくなった重要参考人の、谷口先輩と、げんぞーって、2人共オレと一緒にシンの事をいじめていたメンバーなんだ。』
『うん。』
『でもオレはやりたくて、やってた訳じゃないんだ。中学の時もいじめにあってて、必死に変わろうと努力したんだ。そして、気がついたら、いじめられる方から、いじめる方に回っていたんだ、、、。』
『うん。。』
『マイ、、。でもまだ、これだけじゃないんだ、、、。』
『いいよ、、。聞く、、から。言って。』
『他のプレイヤーのカズキ、リンのトラウマも、もしかしたら、オレが原因の可能性があるかもしれない。
オレは中学の時にいじめにあっていた。みんなオレがやられたのは知っていたと思う。
でも誰1人オレを助けようなんてやつはいなかった。
そのオレをいじめてたボスみたいなやつがいて、オレはムカついてある日やつの携帯をへし折って、適当なやつのカバンにいれたんだ。
そのカバンの持ち主、それがカズキだったんだ。
カズキはその後、そのボスみたいなやつに目をつけられて、いじめにあうように、なったんだ。
オレはいじめの標的から外れていった。
別にそうなるように考えて、携帯をへし折って入れた訳じゃなくて、ただの小さな反抗だったんだ。
カズキのカバンだってただの偶然だ。
オレの席から離れていたからという理由だけで、ただ適当に携帯を投げ入れただけだったんだ。
でも、結果的にカズキに嫌なやつを押し付けた感じになって、カズキは学校に来なくなった。
リンは、多分もしオレが知ってるリンと同一人物なら、
それは小学生の頃、オレと凄い仲のいい男友達がいて、その友達がリンと密かに付き合っていたんだ。
2人が付き合ってるのを知ってるのは、オレだけだったんだ、、。
別に軽い気持ちだった。
ちょっと面白半分に、クラスの人に話したんだ。
そしたら、それはまた瞬く間に広がり、その後リンはみんなにからかわれ、泣いて学校に来なくなった。
男の友達の方は、信用してたのにと言われ、生まれて初めて殴られた。
その後、目も合わせてくれなくなったんだ。
こんな酷い結果になるなんて思わなかったんだ。
だから、オレは、それ以降、友達も作らず、あまり、喋らない根暗な人間になった。
そうしたら、もう、誰にも恨まれないって思ったから。
で、喋らなくなったら暗くて気持ち悪いって事で、オレが中学でいじめられるようになり、また、軽く取った行動で、
結果的に、カズキに恨まれるようになった。
そして、弱いとダメなんだ、強くならないと、と思い、必死に鍛え、素振りも毎日やったんだ。これで誰にも干渉されないで恨まれず、過ごせるって思ってたのに、高校に入って、やはり、しがらみがついて回って、番長みたいなやつ、まぁそれが、谷口先輩なんだけど、その人に目をつけられて、シンと1対1の喧嘩をする羽目になったんだ。
結果的には勝って、いじめられなくはなったけど、いじめる側に回ってしまった事によりシンから恨みを買うようになった。
だから、オレはみんなの恨みの蓄積で多分赤魔族になったんだ、、、。
それでもオレなりに、考えたんだ。小学生の時は、小学生なりに、中学生の時は、中学生なりに、
誰にも相談出来ないなりに、泣きながら、変わる努力を続けてきた。
でも、、、。
いつもいつも全部が裏目に出るんだ。
なんで、オレはいつも、こうなるんだって思った。
普通に生きていきたいだけなのに、なんでオレだけって、
誰かに相談したら、変わるのかと思い周りをみても、誰も目を合わせる人もいなかった。
親なんてもっての他だった。
だから、その度逃げずに頑張って来たのに、なんでか、みんなが、オレを睨みつけながら去っていくんだ。
そんなシンをいじめたいと思った訳じゃない。
カズキをはめたいと思った訳じゃない。
リンを泣かせたいと思って話した訳じゃないんだ。
でも、結果的に何を言ってもみんなの心に出来た傷は消えない。
オレが付けた傷が死ぬまであの3人にはついてまわるんだ。
マイ!オレはマイが大好きなんだ。
でも、多分オレといたら不幸やしがらみがついて回るかもしれないし、
本当はこんなに人に恨まれてる人間なんだ。
オレの方こそ、もうホントの事言ってこんな人間だってわかったなら、さっきの告白、なかった事にしても、かまわない、、。
もう話もしたくないなら、これで終わりで、構わない。
大丈夫。今までもリアルは1人だったから、
また昔に戻るだけだから、頑張って1人でも生きていけるよ。
傷のつき方はもう慣れた。
恨まれた目も散々見て来た。
異世界で痛みも覚えた。
始めから、何もなかったって言ってくれれば、オレはまた、、、
オレはまた、、、
1人、、、1人で、、、、やって、、、いけるさ、、、。
ずっと、、彼女も、、、いなかった、、から、、、平気さ。
ちょっと神様が少し、、、甘い、、、夢を、、、夢を、、見せてくれて、、、いたんだ、、、。
ヒック、、マイごめん、、実は、、、こんな、、、こんな、、最低の人間で、、、ごめん、、、、初めに、、、言えない弱虫で、、、、あまり、、、にも、、、みんなと、、、いるのが、、、楽しくて、、、言えなかった、、、。楽しくて、、、ずっと一緒に、、、みんなと、、、みんなといたくて、、、言い出せなかったんだ、、
みんな、、、最高の、、、仲間だったから、、、初めての、、、友達だったから、、、マイに、、、ヒック、、、マイには嫌われたく、、、なかったから、、、ごめんマイ、、、ごめんよ。』
『ジュン君が、、、どんな、、過去を持っていても、、、気にしない、、、だって、、、だって、、私はホントの、、、ジュン君を、、、見て来たから、、、。
ジュン君が、ジュン君が地獄に落ちるなら、、、
私も、ついていく。
私には、今、、何もないの、、、。
ジュン君、、、が、いればそれで、、、それだけで、、、充分、、、幸せだよ、、、。
今、、、今なら、、、あの時、、、死ななくて、、、よかった、、今、、、生きていて、、、ジュン君に、、あえて、、ホントに、、、よかったと、、思う、、。これからも、ずっと、私もあなただけ、ジュン君だけ、、、、
ずっと、、、大好きだよ。』
『マイーーーーーーーー!!!!』
強くマイを抱きしめた。
涙が止まらなかった。
こんな人間がいるのかと思った。
自分になんか勿体無いような人がオレを必要にしてくれている。
なんて嬉しいんだ。
こんなに生きていてよかったと思った事があっただろうか。
大好きだ!マイ!
命に代えても守りたい。
一生この人に尽くして生きたい。
そんな気持ちになったのは初めてだ。
オレとマイは赤い神様の祝福を受けて
初めてのキスをした。
『神様、、、あり、がとう、、、ござい、、ました。
何も言う事はありません。行ってきます。』
““““ジュンよく聞け、これはおまえの行動によりおまえに起こってることだ、私達神は関与しておらん。
マイミが、赤魔族に自分からなると言ったのも、ジュンおまえの異世界の行動の結果の1つだ。
しかも、前回私達神と契約してなければ、ジュンは今日は、星1つまで光が、減っている所だが、神達と契約があるから、ジュンは星3のままだが、気を落としたりせず、頑張るのだ。
神達皆もなかなかな展開にこの先楽しみにしている状態だ。
この異世界が始まり今日が初めて赤魔族が2人になった記念すべき日だ。
マイミは当然星1つから、ジュンは星3つのままだ。
マイミよ!聞いていると思うが青魔族として死ぬのと、赤魔族として死ぬこの痛覚は数字にしたらたった3倍なのだが、体の感じる痛さは数字では置き換えられないものと思え。さあ今日から2人協力して、頑張るのだ。
では、ジュン、マイミよ。わかったなら
2人共今日の月の色と大きさを忘れるでないぞ。ゆけ、異世界の改心の旅へ””””
『マイ!じゃあ行こう。異世界に行ったらまたゴブリンだ。一緒に頑張ろう!マイ!異世界の魔族村で待ってる。プレイヤーに気をつけて、魔族村まで来い!』
『今日からまたよろしくお願いします。ジュン君。すぐ、会いに行くから待ってて。』
『おぅ。』
オレ達は2人手を繋ぎ
初めて2人で地面にブラックホール的な物に落ちて行った。
今日で異世界7日目の冒険が始まる!




