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ゴブリン魂  作者: チャー丸
異世界6日目
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11.75話

11.75話


『あのプレイヤーはグロック!血も涙もない人間だ!笑いながら人も殺すような人間だと思う!


あんな奴が不運にも、この魔族村を知ってしまった!

それは多分、今までのこの村の安泰は明日以降もう無い!

毎日毎日魔族を、狩りにやってくると思う!

だからって!毎日毎日!殺される為にみんな、異世界に来た訳じゃないんだろ?

人間界で立ち向かう勇気、負けない心を神様から鍛えるようにここに送られてきたんだろ?

みんなも知ってる、ゴブリンのマイ!いや、マイミは今日卒業の日だった!

オレはマイの為に何かしてあげたかったが、あいつは、グロックに捕まり、殺された。でも、最後まで戦って死んでいった!1人で孤独に殺されるのをわかっていながら、キッドを逃して、惨殺されて、異世界を卒業していった!

1人でも戦ってる奴はいるんだ!

みんなは、このまま、異世界でも隠れ、逃げ続ける自分でいいのか?

確かに、強い奴に立ち向かって行くのは怖い!足が前に出ない時だってある!オレも1人の時、そうだった!

だがみんなは、1人じゃない!

みんな同じ傷を持った同志じゃないか?

変わるなら今しかない!

理不尽な痛みには痛みを持って返すしかない!

自分の自由の為に?

みんな、オレはここにいる、1人で1人が明日以降!自由でいられる異世界をオレは作りたい!

みんなが、森で遊び、プレイヤーと語らい、一緒に話を楽しむ、

そんな、異世界にしたい!

その為に明日!赤魔族のオレと、ここにいるプレイヤーのみんなは、グロックと戦争をしようと思ってる!

もしかしたら、酷い事を、されるかも、しれないし、殺されるかもしれない、みんなを、まもるなんて、言えないけど、魔族として、転生して来たのなら、同じ同志として、みんなオレに力を貸してもらえないだろうか、頼む!!』


さっきまで座っていた、青魔族のみんなが立ち上がり、みんな感極まっている!


オレは熱くなる自分を押さえられないでいた!


『必ず勝とう!みんな、モンスターだって!人間だ!いいか?

オレ達は人間なんだ!負け組なんて、2度と言わせるな!辛くても逃げるな!あんな理不尽に屈するな!

青魔族になっても生きてる意地をみせてやれ!』


『オーーー!!!!』


魔族達みんなが右手を上げてみんな心が1つになった。


そこにもう死んだような目をしてる者は誰1人いなかった。


…よかった、オレの気持ちが通じたんだ。


そう思ってると、


『ジューン!ジューン!ジューン!』


みんながオレの周りに集まり、オレは抱えられて胴上げされた。


みんなの心が1つになった事が嬉しかった。


オレは仲間の方へ向いた


『みんな、これが、今のオレの気持ちだ!プレイヤーのみんなは、死んだら異世界終了だから、嫌かもしれないけど、よかったらオレについてきて貰えないか?』


「ジュン手を出して」


みんながオレの手にどんどん手を乗せて行く!


「この中に断るやつがいる訳ないよジュン!」


…シン、、。


「マイちゃんの分も思いっきりやってあげるわ」


…アキねぇ、、。


「のりかかった船だからね。カズキと一緒に大暴れしてやるんだから。」


…リン、、。


「いっちょ死ぬ覚悟で鍛えたオレの大剣で逆にあいつら狩ってやるから、ジュンみとけよ!」


…カズキ、、。


「私の命はどうせ、死ぬとこだった命!助けて貰った上、私を殺そうとした相手とまた戦えるなど、こちらこそ、セシル組みんなで、是非よろしくお願いします。」


「ユイも、力になれるかわからないけど頑張るよー。」


…セシルさんに、ユイ、、。


「プレ、、イヤー、、を、、倒す、、のは、、正直、、苦手、、ですが、、みんなが、、、殺される、、、のは、、、もっと、、嫌です。」


…ミッキー、、。


『ジュン!オレはおまえについて来てよかった!いいかよく聞け!この先死んでも、卒業しても、何があっても、ジュン!おまえはオレの友達だ!おまえが困ってたら、オレが助けてやる!だからな、明日はマイミに最高の花束と最高の結果を伝えような!』


…キッド!!


『ジュン君!やはり、君は自分が思っていた通りの人だ。今日から、魔族長を、ジュン君、君に預けたい!君になら、みんなついていける!自分は、みんなが痛くならないように守ってばかりだった!だがジュン君は違う!傷ついても進む勇気をみんなに与えた。青魔族に必要な事はそういう事だったのかもしれない!』


…テリー魔族長!



『よしっ!聞けみんな!今日からオレが新しい魔族長のジュンだ!戦うなら、絶対みんな明日は勝ちに行くぞ!』


『「オーーー!」』


怒濤の声は森の遠くまで響く程の声だった。


高く上がったみんなの手には月の祝福の光が浴びせられていた。






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