表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゴブリン魂  作者: チャー丸
異世界6日目
89/534

11.7話




丘の上には、絶望の顔した青魔族のモンスターがたくさんいた。


青魔族が、プレイヤーのオレの仲間を見るなりまたザワザワしている。


なんでプレイヤーが?


また殺されるのか?


みたいに、みんな不安な目でこちらを見てる。


『大丈夫です!この人達は敵じゃありませんから、心配しないで、ください。』


魔族長がそう言うと、みんな落ち着きを取り戻し変な空気は一掃された。


さすがは、魔族長!みんなから、相当信頼されているんだろう。


そしてみんな、相当酷い仕打ちを受けたんだろう。


うちらに襲われる事はないと青魔族のみんなは安堵していたが、やはり、沈み込んだ淀んだ空気が、ここ周辺に蔓延している。


そして、青魔族のみんなの目は死んでいた。



オレらは床に円になり、座った。


『キッド、何があった!』


『あいつがいたんだ。グロックが!でももう頭から角は生え、体は白くて、もはや人間じゃなかった。!』


「グロックに捕まったのか?」


『ああ!もう顔も存在もわかったって、マイミが教えてくれたから、引き返す為に振り返ると、グロックの手下がいて、その瞬間右腕が切り落とされ、火炎魔法で廃になった。一瞬だった!

後ろから押さえられ、グロックが近づいてきて、こう言った。

『オレ様は今日機嫌がいい!どちらか1匹だけ助けてあげよう!』

そう言われたんだ。オレは、もちろんオレが犠牲になる事を頼もうとしたんだ?そしたら、マイミが、

『キッド!こんな奴に屈したらダメ!絶対希望持たせた後、殺されるんだから、希望は貰う為にあるんじゃない!自分で作る為にあるんだよ!私達は会話のスキル使ってないから、私達の声はこの人達には通じてないはず、だから!エイ!』

そう言って慣れてないストップ魔法をいきなり使ったんだ!『キッドの希望は私が作るから、みんなにこの事を伝えて!』そして、1秒で切れるストップ魔法を使い続けたんだ。

自分が、ボロボロになるまで、1秒おきに、マイミがのエイが聞こえ、マイミの声が聞こえなくなったのは7回目くらいだった。

オレは、、マイミを、置き去りにして、、逃げてきて、、しまった。

最低だ、、。』


キッドが落胆し自己嫌悪で下を向いている



『キッド左手前に出せ。』


みんなが、キッドの左手に集まる。


1人1人が残った左手に手を乗せる。


「キッド、、あんた、、何も悪くない!!勇敢なモンスターよ。」


『アキねぇ、、。』


「その通りだ!何も恥じる事は無いさ。マイちゃんもわかってるはずだよ。」


『シン、、。』


「私はみんなほど付き合い長い訳じゃないけど、やられたまま、終われないよ。今はみんながいる!」


『リン、、。』


「おまえだけ帰って来て、またやり返しに行くんだろ?マイの無念ごと拾ってきてやろうや。最後まで付き合うぜ、スカスカ野郎!」


『カズキ、、。』


「今は、、、悲しく、、ても、、、みんなで、、、悲しみも、、分け合えれば、、、辛いのも、、、きっと、、減ります、、よ。」


『ミッキー。』


「マイさんとやらが、あなたを救ったから、今私達が、次グロックを倒す作戦を立てられるんです。あなたの知り合いの死は絶対に無駄じゃない!」


「そうです!ユイだって、みんなが、仕返しに行くなら、墓まで一緒についていきますよー。」


『セシルさん達まで、、。』


「キッド!必ず生きてれば苦しみもあります。それは異世界でも同じ、どう乗り越えていくかは自分次第ですが、真面目に自分の為に悩み、泣き、考えてくれる!こんなに素晴らしい仲間がたくさんいれば、キッドは何があっても大丈夫ですよ。」


『テリー魔族長ーー。』


『キッド!おまえ自ら危険な役を引き受け、こうなってしまったけど、誰もキッドを攻めるやつなんか、この中にいるわけ無い!

キッドだって、自分が、マイを助けられる立場だったら、自分の命をかけても、マイを守っていたはずだ

現にオレの時だって、ウソまでついて、オレが殺されないように、自分から、プレイヤーの前に飛び出して行ったじゃないか。

今回はマイが自分なら、キッドを救えるって取った素晴らしい行動だ。いいか、キッドここにいる仲間っていうのはそういう、集まりだ!

自分の命を捨てても、仲間を守るそういう事を平気でできる集まりだとオレは思ってる!だからさ、泣いてないで、一緒に明日のマイの弔い合戦の作戦会議でもやろうぜ!なっ!』



『うっ、、うっ、、ジュン!みんな、ありがとう、、。ホントありがとう、、。ちょっとリアルでも自分のせいで人が傷つくのが、色々あって、、、、。マジ凹んでた。みんなありがとう。』


カズキがキッドの横に座り肩を組んで、慰めていた。


オレは自分の今の気持ちをみんなに伝えたい!



『みんな、青魔族のみんなも一緒に聞いて欲しい!』


そう思うと、いてもたってもいられず立ち上がった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ