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ゴブリン魂  作者: チャー丸
人間界 2016.10.30 日曜日 AM6:00
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10.2話

10.2話


警察の人というか、もう見たまんまベテラン中年刑事だ。


ここじゃなんだから!という事を言われ、覆面パトカーに乗せられ、警察署に来た。


…なんだこれ?取り調べ室か?


…なんだ?オレなんかしたか?


無い脳をフル回転して出てくる事は、シンを殴った、傷害くらいしか出て来ない!


…そっか。被害届けを出して起訴されたのか、オレは。


…まあ今まで、散々やって来たから自業自得だな、、。


半分腹を決めていた。


さっきの刑事が1人で入って来た。


『普通ならもう1人入って、話した内容を記録するんだが、ちょっと2人だけで、話をしようか。』


『はい、、。』


気持ちが重い、、。


『さて、ジュン君でいんだっけ?ジュン君は今日はなんで、ここに呼ばれたと思う?』


『いや、、わかりません。』


『ジュン君わからないかぁ。なんか心あたりあるでしょう。』


…どうしたらいい?


…自分から、シンを殴った事を言った方がいいのか?


…いや、揺さぶりをかけているのか?


心臓が高鳴り、かなり、正常な判断が出来なくなる。


『いや、、わかりません。』


オレは、しらを切った。


しかし刑事がそんな事で、わかった!じゃあ帰っていいよなんて、いう訳が無い!

怒涛の追い詰め攻撃はここからだった。


『じゃあ、ジュン君、質問を変えようか?』


そう言うと1枚の写真を机に提示された。


『ジュン君!見覚えは?どうかな?』


シンの写真だ。


『あります。うちの同級生です。』


『そーかそーか。じゃあこの写真の人とジュン君の関係は何かな?』


…なんて答えたらいい。


『ただの同級生です。』


『ただの同級生ねぇ。じゃあまあ、そういう事にしようか。ジュン君まだあるからね。』


そう言うと、また写真が提示された。


…谷口先輩だ!


ここでもう、察した!殴った事が傷害事件になったんだと。


その瞬間。


学校は退学かとか、


親は怒るのかとか、


オレは将来就職出来るのかとか、


前科がつくのとか、


いろんな自分のわからない事が頭に渦を巻いてやってくる。


まともな理性でいる方が辛い。


『次この人は?』


『谷口先輩です。』


『おー!名前が出たね。じゃあ関係は?』


『、、、、、、、、。』


『ジュン君どうした?下向いて。』


『谷口先輩の舎弟でした、、、。』


『そうか、そうか、舎弟ね。じゃあ次、この人は?』


…げんぞーだ。


…もう間違いない!


…人生終わった、、。


…もっと早く、シンを助ける側に回っていたら、こんな事には、


…でもそれはオレのエゴだ。審判の時が来たんだ。もうしょうがない!受け入れるしかないな。


そう覚悟した。


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