2.1話(1/14挿し絵1追加)
水曜日 AM6:00
『うわーーー。』
『なんだ、夢か。』
目が覚めるとそこはいつもの自分の部屋だった。
ただ、1ついつもと、違うとこ、
それは、夢の内容を事細かく、全部覚えていたという事、
それに、あの絶対忘れない痛み、
斬られた感覚、
その全てが鮮明に、覚えていた。
…オレあの時、斬られて、、
…あの時左みたら、あの時、
思い出したら、寝てはいられなく、トイレに駆け込んだ。
『ウェーー。』
『なんだよ朝からゲロかよ。夢みてゲロとか全く子供じゃねーんだから、、。』
『それにしても、シンにカズキ、リン、って、、、。』
その3人の名前に身に覚えがあった。
あったが、そんな訳ある訳ないと、
絶対そんなの偶然だと、
そう思い込み、
オレは制服に袖を通し、焼いたトーストを口にくわえ、学校に向かっていた。
オレは私立の高校に通う高校2年生
名前はジュン!
普通な高校生だ。
普通よりすこし、悪い部類に入るかもしれない。
これでも、中学の頃はまともだった。
高校デビューってやつだ。
デビューをしなくては、ならなかったのだ。
やられるより、やる側に回っただけの事。
平和に過ごせればそれが一番だと思っていたが、やはり高校に入っても平穏な日々はこなかった。
中学時代、ちょっとした事から、
オレは、クラスの番長的なやつに目をつけられるように、なった。
何度、そいつに刃向かおうと思った事か。
しかしこんなやつには、かならず、子分みたいのが3人はいる。
一対一なら負けない自信はあったが、
日々の嫌がらせにだんだん精神的に追い詰められて、いった。
そんな時だった。
オレは番長のお気に入りのガラケーを盗み、真っ二つにへし折り、
クラスのどうでもいいどんくさい奴のカバンの中に隠した。
別に誰でもよかった。
かなり精神的に来ていたんだと思う。
ただ、そのオレが携帯を壊して入れたカバンの持ち主はその後、オレの変わりにパシリに使われ、カツアゲに会い、オレより酷い目に散々会い、
そのうち学校にも、来なくなり、
いつの間にか転校していった。
そいつの名前
それがカズキだった。