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ゴブリン魂  作者: チャー丸
異世界5日目
66/534

9.75話(5/25 挿絵追加)


オレの声だけが、静まりかえった4階に響き渡る。


『アキねぇ、シンいないぞ』


「そうみたいだけど、あれっ!」


アキねぇが指を指した先には本があった。


2人でその机の本に近づく。


『アキねぇ。これか?』


「多分これ!ジュン君どうする?」


『どうするって、、。』


…勝手に持って行ったら、泥棒だよな。


…かと言っていつ帰ってくるかもわからない


…帰って来たとして、貸してくれる保証もない!


…よしっ!


『アキねぇ!オレは人の物は盗みたくない!ここで今覚えられないか?』


「わかった。それでいいのね。」


そう言うと、アキねぇが急いで魔法の本を開くと、いつも通り本が光、本が浮き上がる!


「ジュン君!これ結構多分レアな魔法なのかも、集中してやっても、最低3分はかかる!」


『マジか?出来る限り頑張ってくれ。』


アキねぇが、一生懸命習得してる!


1分が過ぎた。


こんな時の1分は通常の5分くらいに長く感じる!


オレはドア側で、ゴブリン特有の聴力を使い耳をすませた!


1分10秒


1分20秒



…アキねぇまだか?


…時間が長く感じすぎる!


1分30秒!


【ガチャガチャ】


誰かがこの建物に入って来る音がした。


『アキねぇ、誰かこの建物に入って来たぞ、』


「邪魔しないで!」


『わかった!』


1分40秒!


まだ、足音が階段を上る音は聞こえない!


1分50秒!


まだ大丈夫だ、


2分ちょい前!


ついに階段を、上る音が聞こえる


【コツ、コツ、コツ、コツ】


…耳を研ぎ澄ませ、2階か、3階で足音が止まれば大丈夫だ精神を全部耳に集中するんだ。


2分10秒!

【コツ、コツ、コツ、コツ】


…今2階を超えるとこか?


…超えるのか?


【コツ、コツ】


…超えた!ヤバイ!多分シンだ!


『アキねぇヤバイ多分来るぞ!』


「後少し、、!」


2分20秒


…ヤバイ3階を超えた



「できた!」


『よし!出るぞ!』


平然を装い、階段に向かう!


足音が近づく!


…ヤバイ!心臓が口から出そうだ


周りの空気が張りつめる!


…来た!やはりシンだ!


お互い1歩1歩近づく!


緊張感が半端ない!


シンがオレを見ている!


真横だ!


…行けるのか


…通り過ぎた!行ける!


「おいっ!君!僕しか借りてないフロアーで何してる?」

挿絵(By みてみん)

…ヒッ!


いきなり呼ばれてのでビックリして背筋がピンと伸びる感覚がした。


…ヤバイ!バレたか?


オレは必死にシンがいる後ろを向かずアドリブで取り繕った。


『えっ?3階と間違えちゃったかなー?』


「ちょっと、待て!君の声聞いた覚えがあるぞ!」


『えっ!?』


話して切り抜けるはすが、オレの声に余計食いついてきた。


…やべっ!


「それにその腕、モンスターなのか?」


…マジか?スキル切れたのか?ヤバイ!バレた!


オレはとっさにポケットにあった発煙玉を廊下に投げつけた。


たちまち、発煙玉は床に当たりそのまま天井まで上がり煙を出してあたりの視界を遮る!


『走れ!』


「待て!君はいったい誰だ!」


全力疾走で、シンの声が遠ざかる!


「なぜ?僕は君の声を知ってる?僕はいったい誰だ?」



煙の回りが早い!


早く村から出ないとえらい事になる!



全力で走った!


…ラッキーだ!村の中心には誰もいない!


真ん中を突っ切って!


アキねぇとオレはキッドとマイの元に戻った!


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