9.4話
「なんだよ!シンのやつ!オレらにあんなあたり方は無いよな!」
「あんな態度されたら、私もどうしたらいいかわからないよ。」
「私が、、悪い、、んでしょうか?」
「違うよ。ミキのせいじゃない。」
「あんなのオレらと一緒に冒険して来たシンじゃねー!ほっときゃそのうち、治るんじゃねーの?」
仲間割れでもしたのだろうか?
オレを斬ったパーティがシン以外の3人で行動してる
しかも3人がシンと仲違い状態の会話でヒートアップしていた。
そのまま、3人はこっちに気が付かず森の奥へ歩いて行った。
『喧嘩でもしたのかな?』
『そんな感じだな、、。』
『なぁ3人なら、不意打ちならやれたんじゃね?』
『いや!キッドおまえどんだけポジティブなんだよ。
骨のモンスター1匹対うちら3人でオレ死にかけたんだぜ!
1人抜けたとは言え、あんな戦闘慣れしたパーティまず無理だな。冗談は首だけにしろよ。』
『アホジュン、首だけって、その骨が外れるネタ使うなよな。』
『とりあえず2人とも!プレイヤー行っちゃったから、池の方向かおうよ。アキさん待ってるかもよ。』
『それもそうだな、、。』
また、オレらは、池に向かって、前進を開始した。
『あっ!そうそう!マイ!キッド!報告があります!オレ今日から、星3つになりましたー。!!』
『ジュン君凄いじゃん!おめでとう。』
『って事は、待てよ、ジュン!光始めるのが1時間前からになるって事だな。って事はだよ、オレがジュンにスキルを使うだろ?その後自分でスキルを使ったら、マイミのスキル使わなくていいじゃんか?』
…そうか!スキルの効力は30分
…でオレの光が1つ20分が3個だから、1時間!
…マジだ!自分以外1人のスキルを使って貰えば助かる!
『1人の犠牲で2人同時に死ななくて済むって事か?』
『そうだね。そうなるね!凄いじゃん。キッドじゃあ順番でやられる事にしよう!』
『待って待って!ちょっと待って!オレ今マジ神的な作戦思いついた』
そう言うとキッドがオレとマイの前に立ちはだかり肩に手をかけた。
『どうだ聞きたいか?ジュン!』
『もったいぶらなくていいから、話せよ!』
あまりにも凄い、いい案なのだろう。
キッドの笑顔につられて、こっちまでにやけてしまう。
『こういうのは、あんまり引き伸ばしてもしょうがないな!2人共よく聞けよ!
アキねぇにこのスキルを覚えて貰うんだよ!
でアキねぇがジュンにスキルを使うだろ?で自分らが、自分にスキル使ったら、、ほらどうなるよ?』
…ってことはもしかして!
『ジュン君!これが出来るとほんと凄いよ。みんな生きて帰れるかもしんない!』
『キッドこれはヤバイ!これはヤバイぞ!』
変なモンスター3匹がアホみたいに森で浮かれている。
まさに異様な光景だろう!
そのくらい、キッドの案は神がかっていた!
『早く、アキねぇに頼みに行くか?』
『行こう!』
初めは希望なんか1かけらもなかった状態から、初めて泣かずに人間界で朝を迎えられそうな小さな希望の光が見えた。
それは、蜘蛛の糸のように、細く、
いつ切れてもおかしくないような希望だ。
だが、目の前にその糸しかなければ、
それにすがるしかない!
オレらは目をキラキラさせて、アキねぇの元へ走った。




