裏3.1話(1/30.31挿し絵追加)
木曜日 AM2:00
今日も人間界から1番で僕が異世界に来た。
いつもと同じ、清々しく晴れた異世界だが、
人間界でジュンにまたやられ、気持ち的にはどんよりした感じだ。
…何がいけなかったんだろう。
そんな事を考えてるといつものメンツが、村の噴水の周りに転生され集まって来る!
「シンお疲れー。」
カズキは相変わらず今日も元気そうだ。
トラウマ持った者がこの異世界に来るって話だが、
この笑顔を見るとホントにカズキはトラウマがあるんだろうかと思ってしまう。
そして、次次にみんなが転生してくる。
「カズキ、シン!お疲れー。いやーリアルが大変でさ。うーん太陽が眩しいね」
この女の子がリン!元気いっぱいの女の子って感じで、女の子だけど性格は男のカズキに似てる気がする、そんな女の子それがリンだ。
弓を装備するまで拳で戦うとこもそう見えたせいの1つかもしれない。今では、なくてはならないメンバーの1人で、カズキ同様元気だからリンもトラウマがあるのかふと疑問に思う時が多々ある。
「いやー、2時までに家に着けるか危なかったよ。」
「リン!夜遊びかよー。いいご身分なこったな。」
「別にいいじゃんー。みんなに迷惑かけてる訳じゃないし、。それにプライベートな詮索は無しでしょ!」
「あーわかってるよ。じゃ、詮索させるような事言うなよ。」
そんな話をしてると最後の1人が転生されて来た。
「シンさん、、、。みなさん、、、。お待たせ、、、しました、、、。」
魔法使いのミキだ。
いつも不安に襲われたような感じだ。これでもかなり初めて知り合った時よりはマシになった。
初めて話した時は返答すらなかった。
今は片言だけど、ちゃんと話が出来ている。
カズキとリンとは逆に何があったらこうなるのかと心配になりほっておけないからついリンやカズキより目をかけてしまう
そんな女の子それがミキだ。
プライベートは聞かないし、お互い話さないから、歳はわからない。
「なんで、、、いつも、、、私が、、、最後、、なんですかね?」
「ミキ、プライベートでも、遅刻ばっかりしてんじゃねーの?」
「えっ、、、えっ、、、ごめんなさい。」
「カズキ!プライベートな話を突っ込むなってさっき言ったっしょ!ミキに言ったら、こうなるってわかるでしょ!ホントにデリカシーってもんが無いの?」
「ついだろ?別にノリとツッコミ、売り言葉に買い言葉みたいな、オレにとっては、単なるコミュニケーションだよ。」
「いえ、、、全然、、、気にして、、、ませんから、、、大丈夫、、、です。」
これで全員揃った。
「ねぇみんな、、。」
僕の口から意外な言葉が漏れる
「プライベートで喧嘩になって、相手を確実に倒したかったらどうする?」
みんなが、異端な目でこっちを見ている。
まあそうだろう。
僕から、プライベートの話をする事は一切なかったし、
異世界では、みんなから、質問されても、質問する事もない、絶対的なリーダー的な存在だったのだから。
みんなが驚いていて、
返答が返って来ない!
1番空気を読めないカズキが1番先に口を開く
「シン!いったいどうした?」
「いや、まぁ、聞ける人他にいないから、みんなならどうするかなと思って。」
みんなが僕がは真面目に聞いている事を理解したみたいだ。
「そんな時は、動けなくしちゃう方法取ればどう?」
「動けなくなる方法って?」
「そりゃスタンガンとかじゃないの?」
「スタンガンって何?」
みんながまたまた驚いている。
僕はスタンガンを知らない。
それが珍しいのだろうか?
「シン!電気で相手を失神させる一撃必中アイテムよ!知らねーの?」
「初めて知ったよ。」
…そんな物があるのか?
…それは、お金で買えるジュンのパンチみたいな物があるのか
…そんな物がお金で買えるか?ホントに知らないって無知だ。
「それは凄いな!そんな物があるなんてホントに知らなかった。」
「シンさん、、、誰かと、、、喧嘩、、、するんですか??」
みんなそこは、凄く気になるようで、その視線で穴が開きそうなくらい見ている。
「どうかな?、、。そうなる可能性があるかもしれないから、ちょっと聞ける人いないから参考に聞いて見た感じかな。」
「シンさん、、、。仲間を、、作ったら、、どうですか、、。そっちの、、世界でも、、、私はこっちで、、みんなと、、一緒に、狩りができて、、、色々、、救われました、、ので。」
「仲間か、、。」
…それも考えつかなかったな。
…今日は参考になる事ばっかりだ。
…相談するって凄いな。
…でも仲間って言っても、友達もいない僕を助けてくれる、仲間なんていないから、なかなか厳しいな。
…でもスタンガンは凄いな!
…人間界に戻ったら見に行こう。
「みんな、ありがとう。ごめんだけど、今日は、僕1人で狩りに行きたいんだけどいいかな、、。」
「オレは別にかまわないけと、、。」
「私も別に大丈夫だけど。」
カズキが側まで寄ってきた。
「なぁ、シン!大丈夫か?結構思いつめてないか?なんなら、人間界の住所教えてくれれば、オレ助けにいくぜ。」
凄く嬉しい申し入れだが、
人間界の僕はガリ勉、メガネのいじめられだ、
それを打破して変わってからじゃないと、会えない。
みんなにガッカリされる。
いつでも、僕はみんなのリーダーでいないといけない
人間界のゴブリンは、
自分の力で翼を得て羽ばたかないと。
そう思い、カズキの提案を丁重にお断りして、今日は久しぶりに1人で森に入っていく。