1.3話 (1/3挿し絵追加)
ひたすら歩いた。
もうくたくただ。
しかし歩くしかなかった。
だって、何もわからないのだから。
かなり歩いた頃か
【ガサガサ、、】
自分ではない物音が聞こえた。
オレは、草陰から、覗きこんだ。
…人だ。
それは人間の姿をし、剣や弓、杖を持った、まさにRPGに出てくるみたいなカッコをした人だった。
「いやー今日も疲れたな。みんな。」
「そうだなーシン。あの象みたいの強かったよなー。せっかく私、弓装備していったのに全く意味なしだったのは辛いよ。」
「ああいう時よ、ミキさ、回復魔法遅いんだよ。」
「はっ、、、はいっ!、、、すい、、ません。」
「ちょっとミキが怖がってんじゃないの!カズキの大剣だってパワーがあったってちっともあたらないじゃない!この下手くそ」
「なんだとこの下手な弓矢数撃っても当たらない癖に。」
「言ったわねー。」
「おいっ!もうやめなよ!今日はみんなで大物倒した嬉しい日なんだ。こんな日まで言いあいしない。」
「あー。そうだったな。わりい。リーダー。」
「そうね。私も大人気なかったかな」
「言いあいしても、回復魔法が遅くても、この4人じゃないといやなんだよ。」
「リーダー。よく相変わらずみんなの前でそんな恥ずかしい事いえるな?オレ鳥肌立ってきたよ。」
「シン、シンさんはっ!そう、、やって、、素直に、いえるそんなところが、素敵なんだと、、思い、、ます、。」
「はいはい!ミキ。あっしは素直じゃなくて、わるーござんしたね。」
「あんたも、シンの素直さを見習ったら?少しは人間として成長するんじゃんっ?。」
「リン。一番見習うのはおまえだろ?素直になって女らしくならないと嫁の貰い手ないよな。
だって弓装備しても全く当たらないし、
弓捨てて拳の方がダメージ与えるって、もう男だろ?ってか弓意味ねーじゃん。
拳だけでいんじゃね?」
「アホカズキ、これでも男っぽいの気にしてるから弓にしてんだよ。」
「はーいみなさん楽しい楽しい。早く日が暮れる前にかえりましょーねー。」
なんとも楽しそうだ。
そんな4人パーティが、
会話しながらオレの前を通過していく。
…どうする?
…いってしまうぞ。
…ここがどこの世界か聞かないと。
…オレがなんでこの身体なのか聞かないと
…いってしまう!
立ち上がりオレは勢いよく。
飛び出した。
『ちょっと待ってくれ!!』