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ゴブリン魂  作者: チャー丸
異世界4日目
44/534

7.8話(挿し絵1/25追加)



オレに気がつかれた事にキッドが気が付き、


キッドも腹を決めたのか左腕を外して武器として持ち、プレイヤーに向かって走り出した!


『キッド、ちょっと待ってくれー!』


オレの声でキッドの足が止まりこちらを見ている。


「ついに来ちゃったかモンスター達。でももう私は疲れたわ!異世界でも向こうでももう居場所がない。ホントもう疲れた。好きに殺ってくれて構わないからどうぞ。」


そういうと、魔法使いっぽい女プレイヤーは下を向いた、、。


オレら3人は目を見合わせて、

何も言ってはいないが、みんなでこのプレイヤーの側に近づいていった。


「えっ?どうしたの?こんなモンスターっているの?」


マイがプレイヤーの右側に座り手を握っていた。


「優しくなんかしなくていいよ。もう、今日異世界からリタイアする為に、ここに来たのだから。」


『何かあったのか?』


「そんなキーキーいわなくていいのよ。」


…やはりプレイヤーには言葉は伝わらないんだな、、。




「でもまぁ、モンスターになら気軽に話せるわね。私は人間恐怖症なの。

向こうの世界で人に騙され、誰に話されても吐き気がするわ。だからと言って死ぬ勇気もない。そんな中、この世界に来た。おまえは変われる!強くなる!って言われて来てみても一緒だった!

結局、私は誰をみても話も出来ない、人への嫌悪感が減らず近づく事すら寒気がする、、。

こんなん余計心がすさみ、トラウマが増えたわ。

強くなれるっていうから吐くのを我慢して頑張ったのに、みんなで一緒に殺生しに行く。もう仲良くプレイヤーとつるむのも殺生するのも私には何が楽しいのかわからない。」


そう言ったら、


マイがシクシクしながらプレイヤーをギュッーと抱きしめていた。


「ほんとにどうしたのあなた達、モンスターなのに言葉がわかるの?私がスキル使って話をしたモンスターは殺してやる!しか言わなかったのに。私の言葉がわかるの?」



そういうと立ち上がった。


「ちょっとみんな下がってて。ハァー!」


何かの魔法かスキルでも使ったのだろうか?


「さぁ、なんか話してみて。会話出来る?」


『嫌な思いしたね。』


マイがシクシクしながら話をしている。


「こりゃ、ビックリね!話がわかるモンスターがこの世界にいるとはね。この他の2匹も私の言葉がわかっているの?」


『あー。初めはあんたを見つけ倒す予定だったんだ!』


「そーなの?じゃあ後で私を殺すの?」


『嫌だ!もう!弱い人間をオレは誰も傷つけたくない!オレは自分が悪と認めた相手以外とは戦わない!』


「あなたたち、AIじゃないの?私はこの世界に来た時にモンスターを倒して自分を強くしていけば、自分も救われると月に言われたのよ。」


『オレらも一緒!元々は人間なんだ。この2人とオレの立場はだいぶ違うんだけど、元々は2時から転生してくる人間なんだ。』


「えっ!そんなの聞いてないわよ。」


『多分プレイヤー側には知らせていないんだと思う。

そんな事考えないで狩る事が出来るように。

オレは初め赤い月に

弱者の気持ちを知る為にここに来されたんだ。と言われたけど、

初めはよくわかってなかったけど、殺されてわかったんだ。

オレは殺される為に神様が、異世界に来させられたんだとすぐわかったよ。』


「あなたそれ本気で言ってるの?」


『本気も何もこっちの声は聞こえないのに、プレイヤー側の会話は聞こえる!初日は、この世界がどうなってるのかプレイヤーに聞きに言ったんだよ。

そしたら、こっちの声はキーキー聞こえるだけで何も伝わらないんだ!

で、いきなりバッサリ胴体真っ二つさ。』


『ジュン君、、。』


『アホジュン、、。』


女プレイヤーもそうだが、キッドとマイもこっちを見ている。


「モンスター側になった人間は、死んでもこの世界から逃れられないの?私達プレイヤーは1度死んだらもう2度とこの世界には来れないって聞いてる。だから私はもう異世界に来ない為に今日ここに来ているのに。」


『あー。もう3回殺された!胴体真っ二つと、首バッサリいって、昨日は串刺しだったけど、今日またここにいるんだ。で、赤い月に今日聞いたら、プレイヤーを全て倒すしかないらしい。だからさっき背後から近づいたんだ。でも出来なかった、、。』




「そうなの?それは、あまりにも残酷ね。少しだけど事情はわかったわ。

私はあなた達についていくわ。

あなた達相手だと、吐き気もしないし、嫌悪感もない、久しぶりに会話らしい会話も出来て、もしかしたら人嫌いも治るかもしれないわね。

私はアキ。29歳、よろしくね。」

挿絵(By みてみん)

『ジュンです。17です。』


マイとキッドがビックリした顔でこっちを見ている!


オレの歳にビックリしてるのか、アキが、29に見えないからなのか、

自分も歳言わなきゃいけないのか、

何に驚いているかわからないが、、、


とっさにキッドが口を開いた!

『キッド、16歳!アキねぇさんみたいなのがタイプです。』


「アハハハ。おもしろいわね。でも、そういうストレートな事言う人嫌いじゃないわよ。でもね、キッドだっけ?人間に戻るとこの顔じゃないからね。」


『大丈夫です!』


アホが敬礼してる。


人を散々、アホジュン呼ばわりするがこいつ程オレはアホじゃないと思う。


『私はマイミ、、、。えーと歳は、、。』


『別に言いたくなかったら言わなくてもいいぞ。』


『いや、別に嫌じゃないんだけど、みんなの扱いが変わったらやだなと思って、、、19歳です。』


…年上かよ?


同い年くらいかなと思ってた。


『マイミ年上だったの?』



キッドはオレとは違い心ではなく、驚きが口から言葉になって出ていた。



「ちょっとキッドー!それをそう思ったとしても、本人の前で言ったらダメよね。マイちゃん。そういうこと言ってると女心がわからないって嫌われちゃうわよ。」


『あっ!マイミ、ごめん。』


『別に大丈夫。気にしてないから。』


「さて、あなた達これからどうするの?」


『アキねぇさん。ちょっと北の洞窟の方に向かいます。』


「キッド!私にだけ敬語使うのやめてくれる?年上過ぎて逆に傷つくから。」


『わかった。でも呼び方はアキねぇでいい?』


「それがいいなら、それでいいわよ。」


『じゃあマイミ、ジュン、今日からアキねぇな。』


『オレらもそう呼ぶのか?』


『なんだ!嫌なのか?』


『いや、嫌じゃないけど!』


『じゃあ決まり!年下権限だ!決まりだ。決まり!』


…なんだかキッド嬉しそうだな。


…アキねぇか。まっいっか、、。


そんな時だった、。


『キッド!ジュン君の体!』


『もう、そんな時間かよ。話過ぎたか。アキねぇ、ちょっと走るけど大丈夫?』


「大丈夫よ」


『じゃあ、ちょっと走るその前に、マイミ、どうせだし、オレからやってもいいかい?』


『いいよー。』


『了解した!ジュン!ちょっとここに立って!』


言われた通りに立った。


体が赤に手足が赤く光っている。


『ハァーー!』


そう言ってキッドがオレに手をかざすと赤い光が消えていく。


『キッド、これって、、、。』


『だから任せろっつったろ?』


…スキルって他人にも使えるんだ!


『こりゃ凄い!ビックリした!』


『だろ?渾身のアイデアよ!』


…これでみんな光らず済むのかな?



…今日は生きて帰れるかもしんない。



そう思ったら嬉しくてしょうがなくなった。



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