7.7話
その後今後どうするか相談しながら、森の奥に向けて歩いていた。
『キッド悪かったって!』
『別にいいけどよ。』
『でもキッド、最高に楽しかったし、ホントどれだけ久しぶりに笑ったかわからないよ。ありがとうだね。』
『いや。別に感謝されることはしてないし。ただ首とっただけだけど、そっか楽しかったならまぁいんじゃん。』
『なぁ、キッドさ、首取れたじゃん!あの時、視点は上から見下ろすかんじなの?』
『そうだなぁ。首が伸びた感じかな。印象的には、
自分でも不思議な感覚だけど、こんなの初めてだから、
意外と楽しかったりするけど、
けどー!マイミと、アホジュンは想像以上に笑いすぎ!』
『マジ悪かった!マジ我慢出来なかった!でもホントすげー能力だと思うよ!今後期待大だな。』
まるで異世界でプレイヤーにいつでも狙われている状態なのに、
その風景は楽しい友達と、学校の下校みたいだ。
…ホントに気を許せる友達ってこんな感じなのかな?
楽しい時間を共有すればするほど、マイと、キッドを大事にしなきゃダメだなと痛感した。
日ももう、頂点を超えて、折り返し地点を過ぎている。
…もう異世界で2時間も過ぎたのかアッと言う間だな。
『なぁ2人共さ、2人がオレと一緒に行動する事は魔族長は何も言わなかったの?』
『結構言われたよね。キッド。』
『あぁ。止められはしたな。でも、結局あそこの村に残るも、あそこの村から出るのも自分次第だから、強制力はないからな。
あそこの村にいたら村ごと見つからない訳だから絶対的に安全じゃん?
だから、村を訪ねて来る者も拒まずで、
みんな一緒にはその場所にいるけど、結局みんなプライベートとかは語らないから、
そばにいてもよそよそしく、一緒にはいるけど、どどのつまり、所詮は他人なんだよ。
まぁ、30日だけの付き合いだし。
だから去る者も追わずなんだな。
まぁ、去る者はほとんどいないけど。』
『なるほどな。キッドは後何日なの?16日くらいかな?』
『2週間かぁ。』
『じゃあ!マイは?』
『後3日、、。』
『3日??3日かぁ、、。キッドでも早いと思ったけど、3日は、早いな。』
『そうだね。でもまぁ先の事はわからないから、明るくいこーよ。嫌だなって思うと周りまで暗くなっちゃうよ。』
…それもそうだな。
『マイその通りだ。今出来る事を限界にやるだけだな。』
『そうだね。』
そう話ながら、キッドと、マイの作戦の為北の洞窟の方に向かっていた。
しかしそうは上手くいかないのが人生!
マイが池のほとりにいるプレイヤーの気配に気がついた。
『どうする?』
『とりあえず、3方向から囲もう。』
プレイヤーは1人、膝を抱え、すごく落ち込んでいる風に見える。
この時、この異世界での1番大変な事に気が付いた。




