7.6話
…別に武器は持ってないのか。
…素手か?!まるでタイマンだな!
…それなら、勝機はある!相手の動きをよく見るんだ!心を鎮め、耳を研ぎ澄ませ、
…オレなら、やれる!
あの時みたいに構えた!
真剣でのタイマンは、1年ぶりだ。
…マイ早く頼むぞ!
骨が突進しながら、腕を振り被っている。
…右フックの左顔ねらいか?甘いぜ!交わしてボディだ。
骨の攻撃が予想どおり、右からフックが飛んでくる。
…アホが!わかりやすい!振り被った時の角度でのどこ狙いかの、勉強は家で素振りしてた時に散々勉強したぜ!とっくの昔に!
オレは一歩後ろに飛びのいた。
…これで大丈、、。
【バキッ!】
『痛ってー!』
避けたはずが、避けきれずよろめいて、ひざまずいた。
…あたった?なんであたった?
腕が伸びるのか?
…まるっきり、異世界では、人間界の知識が役に立たないな!
第2波が来る!
いつまでもひざまずいては、いられない!
…顎行ってやる!素振り馬鹿にすんなよ!
『くっそ!おらー!』
振り被り骨が攻撃してくる前に顎めがけ、下からアッパーを狙ってだしたが、
同じく、後ろに避けられたと思った瞬間!
骨は右手で自分の左腕を引っ張って外し左腕を武器代わりに回転しながら、顔を、ぶん殴られ、
おれは後ろに吹き飛んだ!
武器を持った状態での裏拳だ。
『痛ってー!!』
…めちゃくちゃ戦い慣れてやがる。
…自分の腕を武器になんてそんなのもアリなのかよ、、。
痛がってる余裕もない!
起き上がろうとしてる所に、上からマウントポジションで乗っかられた!
…これは本気でヤバイ!
骨が武器にした左腕で俺を殺ろうと振り被った。
…だめか?
『キッド!はい!』
『遅いぞマイミ!まかせろ!ウリャー!』
上からキッドが骨の頭蓋骨めがけて即死レベルの1撃、
ナイフは骨モンスターの頭蓋骨を突き破りオレの顔、10cm手前で止まった、、。
『死ぬかと思ったー。』
『おいジュン!おれでもやれたぞ!どうだやれたぞ!』
めちゃくちゃ嬉しそうだ!
『キッド、おまえ!オレも一緒にやられるとこだったぞ!』
『しょうがないだろ?これでも限界頑張ったほうだ、結果オーライって事で。』
『ったく。』
みんなで笑った、、。
初めての勝利だ!
笑ってる間に骨モンスターは宝石に姿を
変えた。
『ジュン君これどうする?』
『いや別にいらないけど、マイ欲しいか?』
『いや別にいらないけど、何かと今後必要になるよね?とりあえずキッドが今回倒したから、あなたが持ってたらどう?』
『えっ?いいのか?』
『別に構わないぜ。』
『そうかぁ、、。』
キッドはそう言うと貰った宝石を太陽に掲げて中を覗いた。
その姿はまるで、子供だ!
…なんだ、めっちゃ嬉しかったんだな。
その嬉しそうな姿を見てるとこっちもその嬉しさが伝染してくる。
とりあえず意味なく、上げるキッドの右手に3人でハイタッチをした!
『じゃあこれオレのカバンにいれていいか?』
『いいけど、ずっと戦う時もそれ肩から下げて、邪魔じゃね?何いれてんの?』
『これか?そうだな。おめーらが弱っちくて死なないようにみんなの未来を背負ってんだぜ?ははは。』
『マイ、キッド頑張り過ぎて頭おかしくなったぞ!』
『キッドなりの嬉しい表現なんじゃない?』
『あーなるほど!』
『ちげーし!!』
3人での初めての戦闘は楽勝とはいかなかったが、ギリギリ勝利出来た。
モンスターが宝石になった時に、力が少し上がったような、体に力がみなぎるような変な錯覚を覚えた。
この戦いを普通に終わった事に安堵した、オレ達は周りの気配に気がついていなかった。
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「セシル隊長!あいつらモンスターなのに、連携とってましたよ。しかもモンスターがモンスター倒してましたけどー。」
「ユイ!かなり気になる案件だが、今はこっちが、先!村を探そう。」
「はーい。」
「ユイ!そういえば、今のゴブリン2日前に倒したゴブリンに似てなかった?」
「はーい。色々倒し過ぎてわからないでーす。」
「そう。まあいいか。今はゴブリンに裂く時間は無いな。早くいこうか。ユイ。」
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