1.2話(1/10挿し絵)
その水面に映し出された姿はまさに
化け物!!
まさに、ゲームに出てくるゴブリンにそっくり!
100人いて、今この姿をみたら、99人がゴブリンというだろう。
1人くらいは、スターウォーズのヨーダと言う可能性があるかもしれない。
いや無いな!
そんな感じだ。
『はっはっはー。そう言う事か。』
『夢なんだろ?』
『おいっ!』
オレは、鋭い爪の生えた手を渾身の力で握り、
自分の頬めがけ大きく振りかぶった。
『ぐふっ、、。』
『痛てー。痛えーってなんだよ。痛いのに夢から覚めないのかよ!ったくなめんなよ。』
オレは大きな大木みたいな木に頭を下げ、闘牛のように、全力で突進した。
『なめんじゃねー。』
【ドシン!!】
目の前が真っ暗になっていくのがわかる。
『ほら見ろ!なんと面倒くさい夢だ。真面目に痛かったか、、ら、、な。』
…こんな夢2度とごめ、、。
そうして、オレの目の前は真っ暗になって、
変な夢は終わった。
夢から覚めた。
…そうここはオレの部屋。
…ベッドの上。
…涼しい風が吹き込み
…自然な香りがするオレの部屋、、。
…自然な香り、、?
『って、さっきのままじゃねーか?ってか痛てー。』
変な夢は終わったと思っていたのはオレだけで、何も変わらぬ風景がまだ目の前に頭痛と一緒に広がっていた。
何時間気を失っていたのだろうか?
頭がズキズキする。
そりゃ闘牛のように頭から木に突っ込み、気絶するような突進をすれば、誰が考えても痛くないわけないだろう。
『マジか?』
『これはマジなのか?』
このわけわからない世界から出られないかもしれない恐怖と、
何者かもわからない恐怖、
周りに誰もいない恐怖、
次次に考えたくもない恐怖が襲ってくる。
その恐怖から逃げるように、
オレは短い身体を起こし、とりあえず、
何か安心を求めて歩き始めたのだった。