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ゴブリン魂  作者: チャー丸
ユッティ's side story
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135話 異世界 19日目




あの2回目のアホー鳥の鳴き声を聞きルートが死んだ東のダンジョンに行った時から13日経った。


そう、ノームがまた5/30にまたレベル上げてから来ようぜと言われた今日があの5/30になった。




2013年 5月30日 木曜日 AM2:00



マスカット異世界転生から19日



他の青魔族が転生されて来る6/1まで後2日!



あれから13日が過ぎた。



人間界の話をすると私は退院して、キッドも退院した状態になっていた。


そこらへんの話はまた後でゆっくりと。


異世界では、いつも私とルートは青い狩場の側に転生して来るから、プレイヤーのみんなが走って到着するまで2人で無理しない程度に狩り、


プレイヤーのみんなが来たら合流して、みんなで一掃、15分待ち、一掃を繰り返し、パンタ、ルートを中心にレベルの底上げを狙って、13日狩り続けた。


全員のレベルが少しづつ上がった。


パンタやルートに至っては、パンタは目標の32を超え、ルートはわからないがかなり上がった様な気がするそう言っていた。


私も自分のレベルはわからないけど、確実に強くなったし、この武器の技も覚えた。


ノームもこれならイケる!と前日言って張りきっていた。


そして私とルートは前日久しぶりに異世界をみんなと一緒に南下した。


青い狩場を13日ぶりに離れた。


そして今日!待ち合わせの池で私とルートはみんなを待ち、


キッド、ジャイ、ノーム、リッカ、パンタ、シェリーを待ち、


池で合流後、8人みんなでまた再度向かう。


あのダンジョンに。


走って。


一緒に走るみんなに知り合った初めの頃の疑いとかは無く、


全員が全員仲間の様に、家族のように深い仲間になっていた。


みんながみんな、誰1人かけて欲しくないし、


最高の結末になればいいと願っていると思っていた。


走るみんなの笑顔は本当に楽しそうで、まるで小学生の頃遠足に行く生徒のように目をキラキラさせていた。


そしてあの日から13日の今日また私達はこの扉の前に来た!


3度目の正直!


ルートになんとか、2冊目のR4スキルが出ることを祈って。


出るかどうかなんかわからない。


私がそう願って。


ミズと子供とルートが幸せになって欲しくて、やり直して欲しかったから、


私や私のお父さん、ジャイ、キッドがやり直したように、、、。


ルートにも、、、。



『また来たな!ここに!』


『もう、ぶっちゃけ、食料がヤバいんだ。隠れてる別荘も、後5日はもたないかも。しかももう月が真っ黒で最後のチャンスかもしれない!これでダメなら僕たちは殺人、死体遺棄で逮捕の未来かもしれない!帰りたい、、。あの場所に。待つべき人が待つあの場所に。』


『やってやろうぜ!この為に何回も死んでは耐えて頑張ったんだろ?』


『ああ、、、。尊敬する先生だった。

プライベートの事を相談しても気さくに乗ってくれる、いい先生だった。そんな先生を僕達は殺してしまった。殺したくて殺した訳じゃないけど、結果は殺人だ、、、。全ての歯車がはずれ、まるでからくり時計が壊れるように僕の人生が崩れていった、、。10人いたら10通りの未来があるけど、僕達5人はこんな未来は誰も望んでいなかった。こんなゴミ箱みたいな未来なんか、人間界なんか、壊れてしまえばいいと思っていた。そんな中かすかな光が見えたのが、この異世界だったんだ。最後の希望だったから、全員がそれに賭けたんだ。だからもう人間界の人生は捨てた。先生の遺体を捨てた時震えてた自分を、みんなで支え合った、周りの目がみんな僕達の犯行を知っているんじゃないか?そう思いビクビクするようになり、先生が行方不明となり、1回目の警察が事情聴取に来た。僕達はそれから逃亡人生が始まったんだ。全てがやり直せる、希望だけを捨てずに、、。やっと来た!なんかわからないけど今日はいける気がするんだ。』


みんなの決意が目でわかる。


…行こう!


私が真っ先に扉の前に立った。


…なんとかしてあげたいよ。


…この5人を。


『マスカット準備万端だね。僕らだけ優先してレベル上げさせてもらったからね。』


「負ける気がしないっすねー!マスカッチにルートっち!鎌がボロボロになるまで八つ裂き祭りっすねー!」


『キッド、ジャイ、色々世話になったありがとう。君たちの協力無くして攻略はありえなかった!』


『まだ勝ってないだろ?ルート!勝って笑って帰って来い!』


『わかった!ミズ、、大輝待ってろ!もうじきだ。今寂しいのはお前だけじゃない!オレもだ。』


わかっただけはみんなに聞こえていたと思う。


その後は多分私とパンタにしか聞こえてなかったと思うような小声で呟いた。


それは祈りの様な呟きで、



『よし!行こう!』


3人で手を合わせ気合いを入れ、


ルートが扉を開けた。



【ギギーーー!】


みんなの眼差しを背に受け、私達3人はダンジョンに入っていった。


【バタン!!】






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