6.5話
思いっきり足を踏み込み、家での練習通り、右から、顎先を狙った!
【パスン】
狙いが読まれていたのか?2人をのしたのが同じ攻撃だったから、警戒したのか、左手で見事に弾かれた瞬間!
グラっと来たのはオレだった。
…その図体でハイキックかよ、、。
左手でオレの拳を止めたとほぼ同じに、右ハイキックで耳付近にくらい見事にいかれてしまった。
倒して生まれ変わると言うこっちの、思惑とはよそに、オレは地面にひれ伏していた。
…格が違いすぎる、、。
オレはまたこれから、ボコボコにされて、
中学の時みたいに、パシリにされたり、
色々される事を地面を見ながら覚悟していた。
そう思っていたのだが、
意外にもこの後のタニセンの態度は自分の考えていた想定の物とは遥かに違った。
『おまえジュンって言ったか?オレはおまえが気に入った!これから、オレについてこい!ちょっと遊んでやろうのつもりで、今回呼び出しただけなのに、
思いがけずいいもの見せて貰った!
なかなかなパンチだったな!
ただ、それだけじゃおめぇはオレにはぜってー勝てねぇ。
おぃおまえら!げんぞー運んでやれ!
おぃジュンこう!げんぞーはオレの下だ。これからは仲良くやれよ。』
そういうと、仲間を連れて去って行った。
その場には、オレと、倒れたシンだけが、残された。
こうやってオレはやる側として人間デビューを果たし、自分の居場所を手に入れたのだった。
オレは気絶していたシンに声をかけてシンは目を覚ましたが、
その後、なんと声をかけていいか、わからず、その場に居たら、シンはオレとは目も合わさず、そっけなくいなくなった。
そして数日間タニセンの嫌がらせを受けたシンはすぐ学校に来なくなった。
元元友達だった訳ではないから、そんな気にはしていなかった
だが、意外にもシンがまた学校に来始めたのが、一昨日初めて異世界に行った日の朝だ
そうなると、やはり、タニセンに目をつけられ、呼び出されたりして、昨日に至ると言う訳だ。
なぜ登校拒否をしていた、シンがいきなり、また登校を開始し始めたのかは未だにオレにはわからない。
それは本人のみぞ知るって話だ。
ただ、オレからすれば、こういう風に呼び出される可能性はあると思っていたし、シンが標的にされるのも想像ついていた。
だから、休んでいてくれた方が
オレ的にはよかった。
それにオレ恨まれている可能性もあるのだから。
あの場面とは、いえ、いきなり殴って気まずい感じなのも事実だか、
今じゃもちろん申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
だからこそ、今日は決断の日なのだ。
人間界の自分を変える
重要な1日になるはずだった。