114.1話
私はルートとノームを背に合わせて向かってくる5体に構えた。
『五月雨アロー!!』
「ライトニングボルト!」
【ズダーン!】
…来た!第1陣!
私もハンマー側でフルスイングした。
5体が全て壁に吹き飛んでいく。
【ドガーン!】
…ひょっとして、そんなに強くない?
…いける!
この時計側なら私1人で、食い止めれれる。
「キュキュッキュキューキュキュッー」
『わかった。』
そう言うと1人で時計側を向いた。
次はおよそ10体が来る。
「おいっ!ルート!マスカットなんだって?」
『スパイラルアロー!!うりゃー!!マスカットが時計側1人で持ちこたえるから2人で、反対側全て早く倒してこっちに加勢しに来てくれって。』
「死ぬんじゃねーぞマスカット!ライトニングボルトー!うぉー!」
【ズダン!!】
…頑張れ!ルート!ノーム!
そう思い、少し振り返ったら階段が目に入り!
その階段の1番下0は光っているが、5、10、15までの階段の光が消えている!
…この階段!
…やばッ
「キューー!」
【ドガーン!】
「キュー!」
「(危なかった!)」
…倒した数だけ階段の光が消えるんだ。
…1番下は消えないんだ。
そしてノームの魔法で25の階段の光が消えた瞬間!
【ゴーンゴーンゴーン!】
本日2度目の時計の下の虹色の鐘が鳴る!
そして左右の木箱が開きさっき同様虹色の鶏が2匹とてつもないでかい声で
【コケコッコー!】
と鳴く!
そうすると、また寝ていたように動いていなかった何体かが動き出す。
…25体ワンセットなの?
『こいつらさっきより、多分強いと思う!僕は階段の上から五月雨アローを撃つから!2人で耐えて!1本の矢が5本に増える技だから。かなり数減らせるはず、。』
「わかった!頼むぞ!ルート」
そう言いながら、階段に近づき、私が見てる前で1段目のまだ光が消えて無い0をルートが踏んだ瞬間!
【ゴーンゴーンゴーン!】
3回目の鐘が鳴る。
「なんだよ!どうした?」
みんなが鐘の鳴る時計の方を見たら、
01:53:42から
デジタル時計が88:88:88と全て点灯しその後02:00:00に戻り、
左右の木箱からアホウ鳥が出て来て、
【アホーアホーアホー】
と言いながらデジタル時計が天井にしまわれていく。
モンスター達をみるとまるで蜃気楼のように透明になりみんな消えていき、
幻想的な階段の色も消え、壁のランプの色も普通の色に変わり
ただ何も無い部屋に変化し、テンションが狂冷めした。
階段に書いてあった、数字も消えていた。
『どういう事?』
「階段に上るような卑怯な事はしちゃいけねんじゃね?」
…多分そう!
私も首を縦に振った。
『そっか。僕のせいか?ごめん。じゃあ帰ろう!みんなに報告だ。』
ルートが階段を上り始めた。
「強烈なダンジョンだったな!」
ノームもロッドを腰に戻し螺旋階段を上り始めた。
私だけが、あの時計があった方を見ていた
…アホーアホーって、、。
「キューーー!!」
「(アホーーー!!)」
「ルート!マスカットなに叫んでんだ?」
『アホーーだって、、。』
「ははは。おもしれーやつだな!あいつ!マスカット!早くしないと置いていくぞ!」
私も階段を上り、バトル会場の広さをマジマジと見ながら上がった。
そして、扉を開き、初めての東のダンジョンから生きて出た。
ダンジョンの主にアホーと言われ、敗退して帰還となったのだった。