6.1話
金曜日 AM6:00
『グハッー』
目が覚めあまりの酷い仕打ちに、
寝たまま両手で顔を覆った、、。
…あれは、あんまりだ、、。
…あれは、酷すぎる、、。
半分、人間恐怖症になりそうだ
今日はもう学校にも行く気にはなれなかった、、。
でも、布団で横になっていると、
自然と異世界のシンの視線が頭をよぎる。
異世界のシンを思い出すと必然的にこっちの世界のシンの事も気になってくる。
…昨日、異世界でオレは誓ったもんな、、。
…今日から変わるんだ。オレは。
…どんなにぶっとばされても昨日程の痛みは絶対無いはず!
なかなか昨日の今日で、ホントは外なんか絶対出たくない心境だが、
今日から変わると決意したから、
自分の決意を無にしない為、
重い腰を上げて布団から起き上がった。
一昨日はパン1枚、昨日はパン半分!
今日は全く食欲も無い、、。
昨日の今日という事もあるがそれだけではない。
自分より遥かに強い相手に向かっていかなければならない。
自分の決めた正義の為に。
自分を守るのではなく。
人の為に。
自分が笑う為では無く、
他人の笑顔の為に、
それは多分、、、。とても勇気がいるという事は、もう嫌と言うほど身にしみて知っている。
レベル10の勇者がラスボスに挑む気持ちを察して欲しい。
でも、異世界で敗け戦を3回も経験し、
少し、勝てない相手を相手にする免疫みたいなものが、異世界に行く前よりはついた気がした。
『オレなら、出来る!オレなら、出来る、オレならやれる!よしっ!行くぞ!』
オレは震えたい体にムチを打ち、
自分で自分に大声の自己暗示をかけ、
今日も制服に袖を通し外に出た。




